人生意気に感ず「ウクライナの行方と日本の運命。食糧安保を考える時」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ウクライナの行方と日本の運命。食糧安保を考える時」

◇23日の「ふるさと未来塾」はコロナの猛威の中、30数名が参加して行われた。行動制限が出されていないとはいえ万全の注意が払われた。参加する人々には敢えて参加を決断したという雰囲気が感じられた。参加を促した主因は「ウクライナの行方と日本の運命」というテーマであったと思う。それを意識して私の話にも力が入った。冒頭の導入部で私は前夜、日本アカデミーに於けるウクライナの女性入学者歓迎会について話した。優雅な美人たちの姿と「拷問部屋」の非道はどうしても結び付かない。一人にそっと訪ねると「自分たちは安全地帯にいたが知人の中には凄い目にあった人が多くいます」と小声で話してくれた。

 拷問部屋はキーウ近郊のブチャにあった。市民の必死の抵抗運動によりロシア軍が撤退した後であった。残された遺体が残虐行為を物語っていた。水責め、全身やけどの跡、耳が切り落とされたもの、歯が抜かれたものもある。私はこの世の地獄を想像した。この拷問部屋とは別に多くの「性暴力」が国連の理事会で報告されている。そこではロシア軍は性暴力を「兵器」としていると指摘する。そして次のような信じがたい情報も。「14~24歳の25人が集団レイプされ9人が妊娠した」。

◇ロシア軍は侵攻と支配を東に移しそこでのロシア化を進めている。新しい行政の秩序が生まれ、人々は生きるために従わざるを得ないという。ロシアの意図は明らかだ。そこを既成事実とし支配を認めさせようとしているのだ。ウクライナは国土と引き換えの停戦は絶対に認めるわけにはいかないと主張している。塾生から声が上がった。「プーチンを余り追い詰めずに停戦すべきだ」。私は言った。「世界の民主主義がかかっている。停戦は一刻も速く実現すべきだが侵略の甘い果実を認めるべきではない」と。

◇塾では食糧安保にも及んだ。ウクライナは小麦の一大生産地で「欧州のパンかご」と呼ばれる。北アフリカの人々の命の源となっている。ウクライナが駄目の時はインドが肩代わりできると思われた。ところがインドは空前の熱波のため国内供給を優先させ輸出を止めてしまった。金があれば食糧を買えるとは余りに甘いことを示している。日本にとって他山の石である。この度の塾は日本の運命として憲法改正問題に及んだ。(読者に感謝)