人生意気に感ず「アメリカと銃と民主主義。八ッ場ダム完成に思う。重信房子氏の出所」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「アメリカと銃と民主主義。八ッ場ダム完成に思う。重信房子氏の出所」

◇私は西部劇が好きだ。腰にした拳銃を頼りに荒野に立ち向かう姿はたまらないロマンである。西部劇の世界で武器がいかに神聖かがよく分かる。命と自由を守るための不可欠の存在が武器であった。自由を何よりも大切にするアメリカにあって銃がなぜ大切なのかが良く分かる。

 しかし、21世紀の現代に於いても西部劇の世界が続いているのかと思わせる現象が続いている。アメリカの悲劇である。銃規制が進まないために小さな命が奪われる事件があとを立たない。西部劇といえばテキサスであるがそのテキサスの小さなまちの小学校でまた大事件が起きた。教室にいた21人が犠牲になった。使われた武器は戦争用の半自動のライフル銃。このようなものを18歳の少年が簡単に買えるとは信じがたい。アメリカの世論は割れている。トランプ前大統領は「教師に銃を持たせろ。銃に対しては銃で立ち向かうのだ」と叫んでいる。バイデン大統領はこれと真っ向から反対の立場である。「18歳の少年が戦争用の武器を買えるのは間違いだ」と怒りをあらわにした。アメリカ議会が有効な手を打てないことに問題がある。自由と人権を高く掲げるアメリカが抱える矛盾であり病根である。ウイグル問題で人権を批判される中国はアメリカにその資格はあるのかと叫ぶだろう。私は日本の小学校でかつて起きた池田小の悲劇を思い出した。

◇28日、八ッ場ダム完成記念式典が行われた。かつて県議会にあって推進議連の会長を務めた私は満水の湖面を思い感慨深いものがある。長野原町の萩原町長は「68年という長い時の中で生まれたつながりを大切にしたい」と述べた。このダム計画のスタートを振り返れば昭和22年のキャサリン台風があった。私が小学校に入学したこの年、赤城山の地域を中心にした豪雨で未曾有の水害を引き起こした。この雨が吾妻地方に降ったらダムのない地域は大変なことになるというのが事の発端であった。自民党が政権を失った時、ダム計画が中断したことも昨日のことのように思い出される。下流には大人口地帯の都市が広がり、ダムはそこに住む人々の命と直結している。大災害の時代が進む中でダムの重要性は増している。

◇日本赤軍の元幹部重信房子氏が20年の刑期を終えて出所した。76歳でガンを抱えているという。かつて魔女と呼ばれたこの人は世の中が余りにも変わったことに驚いている。思想というものの恐ろしさと凄さを感じる。学生運動もすっかり影を潜めてしまった。(読者に感謝)