人生意気に感ず「尾身氏科学技術の振興を語る。トラックに積める小型原発の意味。製鉄所地下の人々は」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「尾身氏科学技術の振興を語る。トラックに積める小型原発の意味。製鉄所地下の人々は」

◇今月のミライズクラブのテーマは「科学技術振興と現代日本の課題」だった。この会の代表である私の提案で会員尾身朝子氏が担当。約1時間の話は明解で感動を与えた。今日の日本は様々な難しい課題を抱え危機にあるが、その解決の一つは科学技術である。私は朝子氏の話を聴きながら思った。科学技術は人間の宝であるがこれを正しくコントロールする哲学や理念が非常に重要である。科学技術振興は尾身幸次氏が執念を懸けた課題である。その成果は身近な所では群馬大学病院の重粒子線施設の実現となって現われている。このテーマについては近く私の「ふるさと未来塾」でも取り上げ朝子氏に話してもらうことになった。

◇科学技術の問題の中で「原発」は非常に切迫した難しい課題である。私たちは未曾有の福島第一原発の事故を経験しているからだ。この問題は現在進行中のウクライナ戦争の中で一層深刻さを増している。ウクライナに位置するチェルノブイリ原発や現に稼働中のサボリージャ原発がロシア軍によって攻撃されたからだ。このことは無防備に近い柏崎原発の危険性を改めて訴えることになった。

◇日経新聞は18日、注目すべき記事を載せた。「トラックに積める原発」という、驚くような見出しである。日本の開発技術は急速に進み、三菱重工は早ければ2030年代にこの原発を商用化できるという。重さ40トンのマイクロ炉は災害発生の場合、災害から隔絶された地域で電源として活用できる。これは核燃料の交換や整備に伴う費用や危険性を抑える構想と合せて研究されている。日本は2050年脱石炭社会実現を宣言している。今回報道の超小型原子炉開発構想は日本の誤った原発政策の解決への一石と成り得るのであろうか。科学技術の進歩とそれを平和と人間の幸福に繋げるという、科学の真の使命が問われる時が来ている。これはウクライナ戦争が私たちに突きつける人類普遍の課題の一つである。

◇ロシアの著名な実業家であり、かつ知識人が訴えている。「ウクライナ侵攻は誤った作戦である。それはプーチンのプーチンによるプーチンのための戦いである」と。狂気のプーチンは5月9日の対独祝勝記念の節目にロシア国民に向けて戦争の成果を示そうと焦っている。しかし、さすがのロシア国民も目覚めつつある。製鉄所の地下に閉じ込められた一般市民の救出は全世界の課題である。地下空間の惨状をロシア国民の多くは知らされていないのかも知れない。人々の運命の時は刻々と近づいている。(読者に感謝)