人生意気に感ず「若隆景の初優勝。ロシア侵攻1ヶ月。大衆は簡単に操作され愛国心は盛り上がる」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「若隆景の初優勝。ロシア侵攻1ヶ月。大衆は簡単に操作され愛国心は盛り上がる」

◇新関脇若隆景の優勝が決まった瞬間思わず「やったー」と叫んだ。今場所はいつになく打ち込んで相撲をみた。コロナの影響もあろうが高安、御嶽海などの必死の姿が面白かったからだ。土俵上の一瞬の勝負に長時間をかけていることを味わった。私は少年の頃、吉川英治の宮本武蔵が好きだった。その武蔵は真剣勝負について試合は剣を合せる時だけでなくその前から始まっていると言った。力士たちの土俵上の一瞬の姿に武蔵を重ねたのである。若武者を思わせる若隆景の優勝が決まった時、ニュース速報の字幕が流れて福島県の駅頭で喜ぶ地元の人たちの姿が報じられた。大阪の会場は満員の観客が歓喜に沸いた。若手の力士たちの活躍振りを見て相撲界も新しい時代が始まることを予感した。これもウィズ・コロナとアフター・コロナの流れの中にある一コマに違いない。興奮がやや冷めた時、日本が平和であること、その平和が薄氷の上にあることにはっとさせられる。この瞬間にもウクライナでは映画の戦闘シーンよりも迫真の市街戦が展開し硝煙の中をミサイルが飛び交っている。そして北朝鮮の無道の弾道弾が頭上を脅かしているのだ。日本が戦場になった時、相撲に熱狂する人々はどう対応するかと思った。

◇ロシアのウクライナ侵攻から1ヶ月が過ぎた。ロシア政府の情報管理と内部の混乱振りが伝わってくる。かつての日本軍の大本宮発表を思わせ、戦局が危うい中政府の情報を信じて満州の開拓に参加した人々を連想する。

 プーチン氏は16日、国内の会議で述べた。「ロシア国民は真の愛国者と裏切り者を常に見分け、口に入った虫のように吐き捨てる」。そしてロシア軍の侵攻を伝える外国の報道を「フェイク」と断定し、それを信じるロシア人を裏切りと批判する。ロシア国内の熱狂的なプーチン支援者の姿はかつてヒトラーに煽動されたドイツの人々と重なる。プーチン氏とそれに反応するロシア国民を見て私は大衆が容易に動かされ愛国心が単純に盛り上がることを実感する。政治の体制が独裁の場合この勢いが世界大戦に繋がることが一番恐怖である。しかもその独裁者が異常心理に陥りその震える手に核のボタンが握られている。これは正に人類存亡にかかわる問題である。私たちはウクライナ各地でロシア軍が不利な状況に追い込まれ、ウクライナ市民の必死の士気が戦いを有利に進めている客観的事実を知っている。

 私は近いうちにこの戦局が終局に向うと思う。それは不思議なようだがコロナの収束と重なるかも知れない。(読者に感謝)