人生意気に感ず「ウクライナを語る切り口は。内戦の志気を支えるもの。ウクライナ工兵の自爆」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ウクライナを語る切り口は。内戦の志気を支えるもの。ウクライナ工兵の自爆」

◇今週は慌ただしくなる。せわしさの中心は19日(土)である。この日に「ミライズクラブ」の勉強会と「ふるさと未来塾」が行われる。塾は長年私が力を入れている歴史を語る舞台。テーマは当初の予定を変えて「ウクライナ」である。全世界を巻き込んで巨大な世界史の現場が展開し私たちはその渦中にいる。これほど全世界の世論が一つの国に対して非難の矛先を向けている例を私は知らない。この問題にどこから切り込んで塾生と興奮を共有するか、このことで今構想を練っている。一つの着想は国連総会に於けるロシア非難決議である。141カ国が賛成し、反対したのは5カ国だけで中国とインドは棄権に回った。ここに世界が目を見張る壮大な勢力構想が現われている。

 私はまず反対の5カ国を示すことと中国とインドがなぜ棄権に回ったかを取り上げるつもりだ。その5カ国はロシア、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、シリアである。北朝鮮がロシアと共同歩調をとっていることはウクライナ問題が私たちにとって対岸の火事でないことを端的に物語っている。

 独裁者プーチン氏が核の使用をちらつかせている姿は現状が民主主義と専制主義の対決であることを象徴している。プーチンの精神状態が正常でないことも伝えられる中で、私は核のボタンを震える手に握った狂気の姿を想像し慄然とする。

 ウクライナは私たちの想像を超えた内戦となっている。巨大なロシアに対して互角以上に戦っているが、それを支えるのは世界の声援と戦いの正義である。戦う両国の戦力の差は歴然としているが志気の高さは驚く程反比例しているようだ。ウクライナ市民の志気の高さは尋常ではない。私は、日本が外国に攻められた時このように戦えるかと心配でならない。

◇ここで驚くべきウクライナの工兵の捨て身の姿が報じられている。侵攻するロシアの戦車を阻止するためには橋に地雷を設置する以外にない。ある工兵はこの作戦に志願したのだ。この若者は地雷設置後、逃げる時間がなく自爆したという。若者の兄弟は生きている限り戦うと抗議の意志を表明した。ウクライナの国連大使はこの出来事を伝え工兵に勲章を授与するという。橋の爆破につき、私は映画「誰がために鐘は鳴る」を思い出した。場面はスペインの内乱に志願したアメリカ人が渓谷の橋にダイナマイトを仕掛ける姿だ。ゲーリー・クーパー、イングリット・バーグマンが好演した。時は1937年、ナチスのヒトラーが世界戦争に突き進む前夜だった。(読者に感謝)