人生意気に感ず「草むらで火炎瓶をつくる主婦。マリアの名をつけた大戦車砲・聖ジャベリンの意味」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「草むらで火炎瓶をつくる主婦。マリアの名をつけた大戦車砲・聖ジャベリンの意味」

◇ウクライナの状況については情報が入り乱れているがその中でも確かなことが感じられる。それは一般市民までが市街戦に参加し予想外の善意をしているらしいことだ。BBCは伝える。「教師、弁護士、主婦らが草むらに座って火炎瓶を作っている」。このような事態は世界の世論を大いに動かす力を持っている。日本のテレビもウクライナの世界的なボクシング選手が志願したことを報じた。不条理に怒る人間の心に国境はない。プーチンの足下のロシアに於いてウクライナ侵攻に反対するデモが広がっていることはこのことを雄弁に物語る。民衆を敵に回した戦に勝利はない。ファシズム勢が退廃した第二次世界大戦にもこのことが如実に現れていた。日本の軍隊が中国大陸の戦いで泥沼にはまり結局は敗れた要因もここにあった。市街戦の盛り上がりとプーチンの焦りが伝わって来る。現在世界で展開していることは紛れもなく民主主義と専制主義の戦いである。プーチンの姿はヒトラーの亡霊と重なる。

◇世界の警察官をやめたと決め込んだアメリカの世論も徐々に目覚めつつあるようだ。ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に加盟していないことから米欧にはウクライナへの軍事援助に限界がある。しかしその制限の中でもなし得る援助は多くある筈だ。世界の世論に押されるように欧米各国が武器援助を開始した。米・英・オランダ・チェコ・仏・独などである。提供される武器の中で一際注目すべきものはアメリカ製の「聖ジャベリン」と呼ばれる対戦車ミサイルである。長さ1.2m、重さ22.3キロの兵器は現在聖女の名が示すように市街戦で効果を挙げていると思われる。ウクライナ人は聖書の中の聖女マグダラのマリアがこの兵器を抱えた絵をSNSに載せてアピールしている。そこには「正義を信じて共に行動すれば私たちは困難を克服できる」とのコメントが添えられている。

 状況は緊迫の度を増している。プーチン氏は核部隊に高い警戒体勢への移行を命じたとされる。独裁者のハッタリと焦りを示すものと思うが勿論油断は出来ない。ベラルーシでテーブルについた両交渉団の写真は興味深い。ロシア側はネクタイ姿であるのにウクライナ側は一般市民の姿そのものだ。近代戦とゲリラ戦の縮図のようだ。大軍に立ち向かう市民の姿が想像できる。交渉が決裂し次は戦場で会おうと言ったかつてのイスラエルの女性ゴルダを思い出した。(読者に感謝)