人生意気に感ず「ロシアのドーピング、あきれた仲裁裁判所、ロシアが核のボタンを持つ恐ろしさ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ロシアのドーピング、あきれた仲裁裁判所、ロシアが核のボタンを持つ恐ろしさ」

◇平和の祭典に現れたこの矛盾をどう受け止めればよいのか。天女のような15歳の美少女と悪魔の囁きともいうべきドーピング。美少女ワリエワの五輪継続を15歳ということを重視して認めた仲裁裁判所の判断に私は納得できない。背景にある不気味なロシアの闇をのぞく思いだ。私は個人として美少女に弱い。だからワリエワを救いたい。しかしそれでは問題の本質を見失う。仲裁裁判所も私と同じように美少女に心を動かされて誤りを犯したのではと思いたくなる。

 検出されたトリメタジジンは血流を良くし心肺機能を高め競技向上に効果があるという。フィギュアは負荷の高い有酸素運動であり体が十分にできていない若い選手に効果があるらしい。15歳のワリエワは「要保護者」であるが保護者に当たる周囲の関係者が接種させたと思われても無理はない。ロシアは組織的に薬物を使ったというドーピング違反で五輪出場資格を失った国である。今回の違反事件にはロシアという国が抱える構造的問題があるに違いない。

 反ドーピング問題に詳しい日本の専門家は今回の裁定について曲芸的な解釈と指摘し、アメリカのオリンピック・パラリンピックの責任者は「ロシアによる不正の新たな章の始まりだ」と厳しい。平和の祭典を支える最大の要素は公平と公正である。一国の国威発揚に利用すること自体は分からないではないが、公平・公正の確保と両立させるべきである。ドーピングまでして発揚させる国威とは何か。検査で容易にばれることは明らかな筈なのにリスクを犯すロシアという国が分からない。ロシアという国の構造自体に問題があると思わざるを得ない。それ故に五輪の祭典の最中に五輪の理念に真っ向から挑戦するように軍事行動を展開する。こういう国が核の大量保有国であることに慄然とする。目的のために手段を問わない国は独裁者の容易な判断で核のボタンに手をかけるに違いない。そこにシビリアンコントロールを期待することは出来ない。このように考えを巡らせてくるとこの問題がバイデン大統領が強調する民主主義と専制主義の対立と繋がっていると思えてくる。五輪主催国の中国がロシアとタッグを組んで民主主義陣営と対立の構図を進めることは残念である。

◇コロナは世界情勢と歩調を合わせるかのようだ。死者の累計は世界が582万人、日本では2万人を超えた。地上の祭典を嘲笑っているのかも知れない。(読者に感謝)