人生意気に感ず「米中対立の中の変化の動き。真の友好を築くために。中国大使館の石碑は語る」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「米中対立の中の変化の動き。真の友好を築くために。中国大使館の石碑は語る」

◇米中の対立激化が目立つ中で変化も進んでいることを感じる。その一つが米中首脳がオンラインで行った会談である。対面に準じた本格的な会談であった。地球温暖化対策について協力することを打ち出した。両国は2020年代を「重要な10年」と認識し行動を加速させることも宣言する。この機を逃せば手遅れになるという危機感の共有をアピールしようとしたのだ。

 日本は米中の対立の間に立って格別の役割を担っている。今回のオンライン会談は米中の対立にも変化の可能性があることを示すといえる。だからアメリカ追従一辺倒でいるとせっかく日本が持つカードを活かせなくなる恐れがある。中国とアメリカの変化をしっかり捉えて日本はぶれない定見を持たねばならない。中国は現在歴史的な変化を遂げようとしている。

◇中国は、共産党の重要会議で「歴史決議」を採択した。毛沢東・鄧小平に次ぐ3度目の決議であることからもその重要性が窺える。習政権は「共同富裕」を目指す。鄧小平は「先富」と称して一部が先に豊かになることを是認した。しかしそれでは格差が拡大する。先富を乗り越え「新時代の中国の特色ある社会主義」を発展させるという。それが共同富裕なのだ。この「新時代」は「強さ」によって実現すると習氏は考える。それを「社会主義現代化強国」と表現する。隣国のこの変化に日本はどのように対応するのかが日本の最大の課題である。

◇岸田内閣の新たな外相林氏は元「日中友好議員連盟」の会長だった人である。林氏は就任会見で対中外交について次のように語った。「主張すべきは毅然として主張し、責任ある行動を求めると同時に対話を続け共通の課題に協力していきます」。群馬県日中友好協会会長の私の考えも同様である。岸田首相も習主席との電話会議で「建設的かつ安定的な日中関係」を築くことで合意している。この点、私は「戦略的互恵関係」を求めるが目的は同じである。今年は日中国交正常化50周年を迎える。この50年の歴史を活かして発展させねばならない。

◇中国大使館の中庭には私たちが植えた大きな松の木と、その根元に「真の友情を」と刻んだ石が置かれている。選文は私で字は福田康夫元首相のものである。中国との間に真の友情を築くことは容易ではないが非常に重要であり現在試練の時を迎えている。それは二千年の日中の歴史を踏まえて実現されねばならない。(読者に感謝)