「フリーター・ニート対策は焦眉の急」   2006年2月7日(火) | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

「フリーター・ニート対策は焦眉の急」   2006年2月7日(火)

※土日祝日は「議長日記」及び「議員日記」を連載します。上毛新聞社から出版したもので、議員時代の私の動きを海外の視察も含めて振り返ったものです。


平成16年の全国のフリーターは213万人、ニートは64万人とされる(労働経済白書)。因みに、本県の平成16年の推計数は、フリーター約3万人、ニート約7千人である。この数字は今後更に増えるに違いない。35歳以上のフリーターが21年には200万人を超えるという試算もある。少子化が進む中でのこの減少には、日本が崩れてゆくような不気味さを感じる。つまり、このような状況が続けば産業界は競争力と生産性を低下させ、社会保障は維持が難しくなり、若者は結婚して子どもを育てることが困難になるから少子化は一層深刻になるだろう。そして、将来、国連が予測するような大量の移民受け入れという事態にもなりかねない。打開のためには、官民一体となった総合的な人材対策が必要である。

そこで、国は、「若者自立・挑戦プラン」を立て、人材対策の強化を通じ、やる気のある若年者の職業的自立を促進し、もって若年失業者の増加傾向を転換させることを目指すことになった。(平成15年6月10日)

また、産業界は、若年者の雇用促進・人材育成のため、国の施策に積極的に協力する意思を表明した。(日本経団連、日本商工会議所の共同宣言。(平成15年5月13日)。これは、企業の社会的使命を認識した結果である。(最近の偽装建築のような自己主義な企業は自滅を免れない)

このような状況を背景にした本県の取り組みに注目して欲しい。本県は、若者就職支援事業を始めた(平成16年度)。これは予想以上の成果を上げ18年度も続ける。主な業務として就職支援センターを設け、企業の実情に通じた多くの相談員を置いて若者の相談に応じている。新たな試みとしてインターンシップ(就職体験)やトライアル雇用(ためし雇用)がある。これらは、若者に、就職の適性を判断する機会を与え、早期の離転職を防ぐ効果もねらうもの。その他センターは、必要な情報提供、助言、指導、関係者間の調整等を図る。多くの若者が相談を受け、そして就職した。

県は、若者就職支援センターとして3つの拠点を設けている。それは、若者が多数集まる高崎市に中心センター(高崎市旭町34‐5。駅西口旭町ビル)を、そして、東毛サテライト(桐生市本町6丁目372番地2・本町6丁目団地1F)及び、北毛サテライト(沼田市下之町888・グリーンベル21)である。若者よ、ここを捜して近づくだけの意欲を先ず示してくれ。長い人生を無駄にしないために。