人生意気に感ず「首相の演説文を読んだ。コロナと新しい資本主義。その鍵は地方に。北京五輪と日本」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「首相の演説文を読んだ。コロナと新しい資本主義。その鍵は地方に。北京五輪と日本」

◇岸田首相の所信演説全文を読んだ。数百年に一度といえる国難である。その舵取りの決意を知りたいと思った。私が注目したのはコロナ対策と新しい資本主義である。マスコミの評価は岸田色が出せていないなどあまり良くないが、私としては国民と共に道を開くという決意が伝わる文だと思った。主な点を挙げて考える。

 先ず、医療供給体制確保につき思い切った計画を打ち出した。「病床利用の見える化」を目指し「都道府県と医療機関が緊急時に入院受入れを書面で約束する」というのだ。自治体側からは「限界だ」と困惑の声もあるが緊急時の対策として賛成である。第五波の時「幽霊病床」が問題となった反省も活かすべきだ。

 また今後の対策として「切り札」となる飲める治療薬の年内認証及び国内ワクチンの開発をあげる。海外産ワクチンに頼ることは国民の命を外国に握られるに等しく科学立国日本として恥ずかしい。次は「新しい資本主義」である。自由競争に任せればうまくいくという従来の資本主義は格差と地球環境の深刻化などの弊害を生んだ。首相は日本の文化伝統を活かした「人に温かい資本主義」を目指そうと呼びかける。それが「新しい資本主義」であり、日本ならできると訴える。

 従来から言われていることであるが、「新しい資本主義の主役は地方だ」という点は、今日の新しい危機の局面で非常に重要である。

 人口減、高齢化など地方が抱える課題を克服することは地方が生きる道であり、これなくいして「新しい資本主義」の発展はない。そして、地方再生のために科学技術分野の人材育成強化を挙げる。ノーベル物理学賞を真鍋さんが得たが、これは地球の危機を科学技術で救済しようとする点が高く評価されたもの。素晴らしいことだがノーベル賞も今後続かないのではという懸念がある。日本が基礎研究に金を出さないことが鋭く批判されている。目先の実利と結びつかない基礎研究を支えることがいかに重要かに目を醒まし行動すべき時なのだ。

◇バイデン政権は北京五輪につき外交ボイコットを決めた。中国のウイグル族に対する人権侵害がその理由である。岸田政権にとって最大の試練である。アメリカは同盟国日本の同調が欲しい。日本は日中改善の好機として行かさねばならない。苦渋の選択を迫られている。目の前の「踏み絵」にどう対応するか。日本の立場をギリギリ生かした勇気ある決断が迫られる。(読者に感謝)