人生意気に感ず「北京冬季五輪を世界が注目。強権国はコロナを乗り切れるか。米中対立の中の日本」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「北京冬季五輪を世界が注目。強権国はコロナを乗り切れるか。米中対立の中の日本」

◇北京冬季五輪まで100日を切った。日本ではコロナの謎の感染激減状態が続いているが日本以外では未だ流行が続いている。中国では国を挙げての対策が始まっている。習近平指導部はコロナの感染拡大はわずかでも許さないというゼロコロナ政策をとってきた。15億人を超えるとも言われる巨大国家でコロナの押さえ込みに成功しているのは強い国家権力の故であろう。冬季五輪もこの方針に沿った対策で臨んでいるのは当然である。

 参加する選手や関係者向けの行動ルールが示された。これらの人々はワクチン接種が義務付けられる。東京五輪は義務でなく推奨であった。東京に次ぐ北京、そして国家の体制が極端に異なる国で行われる五輪なので世界の注目が集まるのは当然だ。

 北京では今月に入って70日ぶりとなる新規感染者が確認され、その一帯は封鎖されていると言われる。このような状況に世界の感染国から多くの人々が集まるのだから北京の当局は異常に緊張しているはずだ。日中に於ける比較は自由主義、民主主義に対する強権、独裁国家に於けるコロナ対策である。

 習主席とすれば今回の冬季五輪には対外と対内の二つの面の大きな意味がある。対外とはアメリカと二大超大国になってアメリカに劣らない存在感を示すことだ。対内とは国民に対する共産党政権の信頼を獲得することだ。中国は日本と違って選挙がない。国内には少数民族の問題等様々な課題を抱えている。共産党政権は盤石ではない。五輪の成功は国民に対する最大の説得力になり得るに違いない。

◇私は冬季五輪が迫る中で米中対立と日本の役割、立場を考えざるを得ない。外交と安全保障は私たち国民にとって最大の課題である。アメリカとの同盟関係は堅持しなくてはならない。しかし対米追随一辺倒と言われる事態は賢明ではない。日中の関係は日米の関係より遥かに長く深い。それは中国の国力増強と共に大きくなっている。経済一つとっても日本の経済は中国抜きには成り立たない。日本は現実論を踏まえた上でしっかりとした文明観をもって米中に対して物が言える立場を貫かねばならない。中国は日本を強く必要としている。だからこそ現実的な真の友情を築かねばならない。アメリカは世界政策の重点をアジアにシフトさせて日本をより重視することになった。日本は現在絶好の外交のカードを使い得る立場にある。私は三国志の世界が好きだが、魏呉蜀にかわる日・米・中の時代にあることを思う。(読者に感謝)