人生意気に感ず「アメリカは世界の指導者からも撤退するのか。地球は滅亡の危機に。日本の役割の増大」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「アメリカは世界の指導者からも撤退するのか。地球は滅亡の危機に。日本の役割の増大」

◇目を見張る世界史の展開が目の前にある。政治的には世界の覇権構造が変わろうとしている。アメリカは警察官の役割をやめて凋落の道を辿るのか。中国はアヘン戦争以来の屈辱から、かつての栄光を取り戻すのか。

 アメリカの変化は民主主義の評価と結びつく。今回のコロナ戦争の中で民主主義は危機に対して適切に対応できないという考えが広まっている。確かに民主主義は結論に時間がかかる。そして、現在民主主義の真価が問われている。現在の民主主義がぐらついている最大の要因の一つはアメリカの混乱である。トランプの失態は中国にとって最大の利益となった。バイデン氏の登場はアメリカの良心の成せるわざに違いないが、アフガン撤退の仕方は慎重さに欠け20年にわたるアメリカの苦労を無駄にした感がある。

 その端的な現われがタリバンの復活である。アフガニスタンはアメリカの撤収によりタリバンが事実上全面的に支配する結果を招いた。

◇私は最近コロナ禍の中で映画「ワールド・トレードセンター」を観た。2011年の同時多発テロの悲惨さは想像を絶するものだ。このようなテロは二度とあってはならない。アメリカのイラク・アフガニスタンに対する攻撃はこの時に発する。バイデン氏が段階を踏んだ撤収をしなかったことは大きな誤算であった。しかしアメリカの今回の失敗によって長期的なアメリカを判断してはならないと思う。長期的にはアメリカは世界の指導者の地位を守るに違いない。それはアメリカが掲げる理念が人類普遍の価値であり多くの犠牲を払って到達した人類の成果であるからだ。アメリカは自分に過信し傲慢であった。アメリカはこの20年から多くの教訓を引き出すべきだ。アメリカの偉大な力は謙虚さがあって初めて真の力を発揮する。民主主義の根本は他を尊重することにあり、それは謙虚さを踏まえてこそ実現できるものだ。

◇アメリカは日本の大切な同盟国である。アメリカはアフガンから撤退してアジアに力を注ぐことになるだろう。それは中国を強く意識してのことだ。これによって米中の間に立つ日本の役割は一段と重要となる。中国としても世界からの孤立を避けるために日本を一層重視するだろう。重要なことは世界の覇権だけではない。温暖化による地球環境の危機は限界に迫っている。唯一の道は世界が力を合わせる以外にない。コロナはこのことを人類に訴えている。日本は五輪・パラリンピックを経て人類史的なカードを手にしている。これをいかに使うかが正に問われているのだ。(読者に感謝)