人生意気に感ず「アフガンは新しい国として定着できるか。アメリカの威信は。中国はどう対応するか」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「アフガンは新しい国として定着できるか。アメリカの威信は。中国はどう対応するか」

◇一つの時代が終りつつある。悪夢のツインタワー崩落から始まりタリバンによるアフガン全土の制圧。私はアフガニスタンにやがて新しい国家が定着すると思う。アメリカは最大の代償を払って貴重なことを学んだ筈だ。それはいくら軍事力を注ぎ込んでも民族の抵抗を抑え込むのは不可能だということだ。

 空港に殺到する数千の民衆、彼らは離陸する飛行機にしがみつき振り落とされた。それは断末魔の光景に他ならない。民衆を駆り立てたのはタリバンの恐怖である。公開処刑で斬首する光景を民衆は肌身で思い知らされている。恐怖の効果を最大に発揮したのはかつて中央アジアを席巻したモンゴル軍だった。従わなければ全ての命を奪うという恐怖を前に多くの地域は戦わずして城を明け渡した。農村を支配して都市に迫る戦略は日本軍と戦った毛沢東を想像させる。タリバンの中枢に賢明な戦略家がいるとすれば絶好の機会を巧みに利用するに違いない。それはアメリカが撤退したこの時に国際社会と協調することである。人権を尊重する。そして国際テロを助長するのでなくコルントロールするのである。タリバンが真の勝利を得る道は他にないと思われる。

◇コロナの現状は爆弾テロを連想させる。東京都の感染者は5千人を超え、群馬県も317人に達し更に増加の勢いである(19日現在)。心配なのは重症者と死者の増加である。日本丸の船長は大丈夫なのか。「頼りない」という声が聞こえてくる。私はこの声に刺激されるように菅首相の表情を注視した。気のせいか自信の輝きが感じられないのだ。東京五輪を乗り越えたのに支持率が最低の衝撃が鞭を打っているのだろう。菅官房長官として評価されたこの人は本来実務向きのタイプに違いない。首相となれば国民の心に働きかける発信力が求められる。菅さんは「危機の宰相」としての器か問われている。総裁選、解散、総選挙などの生臭い風が吹き始めてきた。昨日(18日)、ある国会議員と話したが自民党は大変な逆風に晒されている。その中で菅さんで選挙を戦えるのかという声が出ているらしい。私は政権交替のかつての悪夢を思い出した。自民党に代わる野党が存在しないことは日本の悲劇である。

◇間もなくパラリンピックだ。小中学生の学校観戦が可能か問われている。傷害者の生の奮闘は子ども達にとって最高の教材だ。コロナの激化との綱引きだ。尾身会長はコロナが厳しくなっているとして否定的である。(読者に感謝)