「ぐんま国際アカデミーの保護者からメッセージ」 2006年4月14日(金) | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

「ぐんま国際アカデミーの保護者からメッセージ」 2006年4月14日(金)

※土日祝日は「議長日記」及び「議員日記」を連載します。上毛新聞社から出版したもので、議員時代の私の動きを海外の視察も含めて振り返ったものです。

 

 私は3月16日と3月17日のブログで全員協議会の様子を取り上げた。異例の全員協における議論の中心は、私学助成の可否に関して同校が「私立」か「市立」かということであった。しかし、「アカデミー問題」については、低学年の小学生から英語を教えることの是非をめぐる教育一般に関わる重要な論点がある。そこで、私は、改めて、3月29日のブログで国際理解教育の観点からこの問題を取り上げたのである。保護者の方のアクセスは、これらを読まれた上でのことかと思われる。「アカデミー」については一般に誤解もあるらしいので、ここでアクセスの中味(ポイント)を紹介したい。

GKAでは、国語を日本語で教えている。子どもたちは教科書を暗記するくらいよく教わっている。漢字にも独自の漢字検定を実施して力を入れている。保護者はGKAの国語教育に満足している。担任の出身国が外国なのでスポーツの国際試合でも、子どもたちは、その国と日本の両方に関心を高め、日本の国歌や国旗に興味を深めている。娘は、先生と自然にハグする、等々、学園の雰囲気がある程度伝わってくる。

 英語特区という特別の環境だから可能なことも多くあるだろう。だから、GKAのような学校があってもよい。しかし、ここで見られることが一般の小学校でも可能とは直ちにいえないと思う。中教審の提言が英語の必修化を小学校5年生からとしていることには意味がある。いろいろな能力と個性を持つ子が集まる一般の小学校における低学年では、白紙のような心に、先ず、日本のことを、そして、それを国語重視によって、植えつけるべきである。日本人の個性が希薄になり日本人の心が漂流していく恐れを感じる今日なので、国際化だけに目を奪われてはならない。

芳賀地区老人会総会に出た。年間の様々な社会参加のスケジュールが議題になっていた。高齢者の集まりや活動は日頃見慣れている。しかし、今日の若者たちの姿と比較してみると、著しい違いを感じるのだ。それは、若さと高齢の差だけではない。高齢者の姿からは時代の波をくぐり風雪に耐えて生きてきたしたたかさを感じる。今の若者が齢を重ねたときの姿は、目の前の高齢者とは全然違うのではなかろうか。このようなことをイメージしながら、私は挨拶した。

「今日の社会の大きな特色は、高齢化と少子化です。そして、この社会を支える大きな柱は高齢者のパワーです。皆さんの社会参加、社会貢献は皆さんの心と身体のためであると共に、若い人たちへの大きな刺激となります。世界一の長寿国となりましたが、本当の長寿とは健康長寿です。皆さんの健康長寿をお祈りします」