人生意気に感ず「ケニア独走。大迫6位。30人脱落の過酷レース。東京五輪は無事に終る」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ケニア独走。大迫6位。30人脱落の過酷レース。東京五輪は無事に終る」

◇7日朝の女子マラソンの興奮を胸に教育書道展の授賞式に出席した。今回も例年のように多くの子どもたちが真剣に書いた作品を寄せた。運営委員長や来賓の挨拶ではスマホの時代の書くことの意義が語られた。コロナ禍でこの伝統文化の行事が実施できたことは素晴らしかった。私の手から賞状を受け取る少女の瞳は輝いていた。

◇いよいよ今回五輪のフィナーレ男子マラソンが始まった。選手たちは前日の女子マラソンの結果を真剣に受け止めているに違いない。女子マラソン、男子マラソン合わせて一つの日本マラソンである。私は今回のマラソンには大いに期するものがあった。それはいうまでもなくコロナ禍の下でのマラソンだからである。コロナに打ち勝つ証を示さねばならない。この思いはこの五輪に参加する全ての人々の胸に燃えている筈だ。メダルラッシュが物語る上げ潮ムードの到達点がこの男子マラソンである。

 ケニア勢が先頭集団をリードするのは前日の女子マラソンと同様である。中でもキプチョゲの走りが凄い。初め彼の顔つきは黒い魔神のように見えたがやがて苦行層のように見えるようになった。一筋のものを追求する眼差しを見て私の心には尊敬の念が生じていたのだ。

 先頭集団には大迫傑の必死な姿があった。団子状態の集団は細長くなり、ついて行けず座り込む選手もでてきた。やがてキプチョゲの独走が始まった。2位集団は4人でそれを追うのが大迫である。沿道の観衆は盛んに声援を上げている。選手の中には氷の塊を両手に持つ人、頭から水をかける人など必死の様子がリアルである。残り数キロあたりで地震速報のニュースが入る。震源は鹿児島湾である。私は日本列島が大地を震わせて大迫に声援を送っているように思えた。それを知ったかのように大迫は速度を上げる。4人の2位集団は目前にあった。結局キプチョゲが独走を守りきり大迫は堂々の6位となった。日本の入賞は2大会振りの快挙。今後の日本のマラソン界にとって大きな財産となった。途中棄権者30人という過酷なレースだった。走りきって黒と白がひしと抱き合っている姿が胸を打った。これこそ五輪の象徴的な光景である。

◇女子バスケ日本がアメリカと堂々と戦って銀を得た。彼女たちは金を得たように満面の笑顔である。私は最高の金の笑顔だと思った。(読者に感謝)