オリンピック特集「柔道の金を観た。私の柔道少年時代を振り返る。阿部兄妹の金に涙。パラこそ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

オリンピック特集「柔道の金を観た。私の柔道少年時代を振り返る。阿部兄妹の金に涙。パラこそ」

◇誰もが様々な思いでオリンピックを迎え見詰める。そして自分のスポーツと関わる競技なら一層の力が入るのは当然である。私の場合は柔道である。今回、阿部兄妹の健闘する姿を真実手に汗して見守った。妹の詩さんの兄ちゃんと共に新しい歴史を創るという思いには心を打たれた。「にいちゃん」を語る少女の顔は弾けるように明るく美しかった。

 私の柔道歴は中学時代の部活に始まる。背が低い私は背負い投げに打ち込んだ。家業がせんべい屋で、毎日餅をつく時柔道を念じて杵を振り下ろした。一級戦の時見事に一本を決め審判の先生から「君の背負いは日本一だよ」と言われたことが忘れられない。以来、オリンピックで柔道だけは目を離せなかった。しかし、「柔道」が「JUDO」となり日本の柔道が変質していくことは淋しく許せないことだった。一本を取る本質の姿からプロレスまがいのせこい競技となり、私の心はこの競技から離れた。今回久しぶりの思いで注目すると、国際ルールがかなり変わり新しい柔道に変身していることを感じた。日本は本家である。磨き抜かれた技で一本を決める姿に武道を見る思いがする。阿部一二三、阿部詩兄妹の試合は全部観た。まさかの兄妹の金は信じがたい。柔道は無差別級に至るまで本家の意地を示すだろう。様々な議論がある中で今回の五輪はスタートした。コロナの猛威は益々であるが選手たちの必死な姿とそれを支援する人々の心は無観客であっても変わらない。日本はコロナの下で多くのメダルを獲得しそうだ。その一つ一つにドラマがある。「金」の輝きは今回特別な意味を持っていると思える。それはコロナに負けないぞという決意を示している。今、神に祈る思いで待つのは一変した光景でのパラリンピックの実現である。コロナが退散する時が近づいていると感じられる。ウィズコロナ(コロナと共に)、そしてアフターコロナ(コロナ後の社会)ということが合い言葉となっている。パラリンピックの成功こそ、この合い言葉が求める歴史的な一歩に通じるに違いない。コロナ後の社会はギスギスした争いの舞台であってはならない。助け合いと思いやりの社会にすることがコロナから得る最大の教訓である。今回のパラリンピックをそこに近づく大きな一歩にすることがコロナに打ち勝つ証になるし、嵐の中で敢えて五輪・パラリンピックを開いた最大の大義になると信じる。(読者に感謝)