人生いきに感ず「“ワクチン打つな”の陰謀論。北朝鮮の悲劇。五輪・パラは風前の灯火」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生いきに感ず「“ワクチン打つな”の陰謀論。北朝鮮の悲劇。五輪・パラは風前の灯火」

◇「ワクチンは絶対に打つな」と叫んでいる人々がいる。「裏社会」の陰謀だというのだ。ワクチンによってマイクロチップを埋め込んでいる。世界の人口を減らす手段だ。こう固く信じ込んでいる人々である。小さな子どもと共に駅に立ってこのことを訴えている親子がいると報じられた。人間はパニックになると単純に虚偽の情報を受入れてしまう。水に沈もうとして救いを求める手に渡される綱を咄嗟に信じてしまうのは人間の弱さであり人情だろう。大正12年の関東大震災の時も朝鮮人が井戸に毒を投げ込んでいるとデマが飛んだ。狂った人々はそれを信じた。結果6,000人以上の朝鮮人が虐殺された。災害の規模が大きければ大きい程デマも大規模になる。今回のワクチンにからむ陰謀論は世界的と言われる。これは個人の危機管理の問題でもある。私たちは情報が洪水のように流れる中で生きている。多過ぎてどれを選ぶか分からない。そういう時に分かり易い単純なかたちの情報に飛びついてしまう。心に座標軸を持たず流れに任せる生活を送っていることも一因だろう。

 この陰謀論も現代のコロナ禍が教える教訓の一つである。次なる大災害が確実に近づいている今、浮き立つ足を止めて冷静に情報を掴む心の準備をする時だ。

◇コロナ禍は社会的に弱い人を容赦なく打ち据えている。国家レベルでは誤った政治制度の国に冷酷に襲いかかっている。その典型が北朝鮮だろう。極端に経済が疲弊している中で大規模な軍事パレードが世界中の目を奪う。巨大なミサイルが行進する陰でどれ程多くの国民が犠牲になっていることだろう。そんな国にコロナは情け容赦がない筈だ。世界と協調しない軍事独裁国にはワクチンの助けも回らないだろう。時々漏れてくる情報は飢えと感染で地獄を想像させる状況である。金総書記の肥満体の陰で骨と皮だらけの無数の国民がうごめいている。最近はウサギの飼育を食用に盛んに勧めていると言われる。

◇開催死期まであと60数日。開催国日本は刻々と決断を迫られている。菅首相は「安全安心の大会の実現は可能と考えている」と語る。この安全安心はワクチンの「供給」にかかる。そしてこの供給は医療従事者を五輪・パラに回せるかにかかる。大阪の惨状と医療のひっ迫を考えると容易なことではない。この状況が劇的に変化することはあり得るか。コロナ禍の歴史的事業が菅さんの胸に懸かっている。