「ふるさと未来塾でブラジルを語る」  2005年9月25日(日) | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

「ふるさと未来塾でブラジルを語る」  2005年9月25日(日)

※土日祝日は「議長日記」及び「議員日記」を連載します。上毛新聞社から出版したもので、議員時代の私の動きを海外の視察も含めて振り返ったものです。

 

 昨日(土)は、午後7時から「ふるさと未来塾」。先月は南米訪問で休んだので、今回は50枚程度の写真を使って、報告を兼ねた話をした。

 中南米の地図でカリブ海を示し、このサンサルバドル島にコロンブスが到着し、新しい世界の扉が強引に押し開けられてから500年ちょっとでいかに大きな変化が生じたかに驚いたという感想から話を始めた。

 「アマゾンぐんまの森」では子どもたちと小さな苗を植えている私の姿を紹介。ここでは、アマゾンの熱帯雨林は新鮮な酸素(O2)を生み出すだけでなく、光合成によって空気中の二酸化炭素(CO2)を固定する働きがあり、地球温暖化を阻止する大切な役割を担うことも話した。皆、カトリーナとリタの凶暴な姿と結びつけながら耳を傾けてくれたと思う。

 移民資料館のところでは、第1回移民の中の洋装の3人の女性について話した。奴隷制度が行なわれていた国へ行くので軽蔑されないようにと神戸の港でわざわざ洋装にしたというエピソードが結びついた写真である。

ここでは奴隷制を簡単に振り返った。コロンブス以後、侵略者のために多くの原住民が死んで労働力がなくなった。そのかわりにアフリカの奴隷が運ばれるようになったが、19世紀後半、奴隷解放、奴隷貿易禁止の動きが広がり、奴隷のかわりにアジアなどの労働者が求められるようになったのである。

 私のそばに立つボディガードの巨漢には皆が興味を示していた。治安が悪く、誘拐されることを県人会の幹部は心配してくれたのだ。コートの下には実際拳銃があったこと、また、刑務所内から携帯電話で連絡しあう犯罪も増えていることなどを話した。

アルゼンチンでは、33歳で癌で亡くなった美しいエバのこと、日ロ戦争で軍艦2隻を譲ってもらって大いに助けられたことなど話した。

 また、各県人会が、二世三世の時代になるにつれ、日本語を話す人も少なくなり、先細りして消えてしまうことが心配されていることにも触れた。

2時間があっという間に過ぎた。