人生意気に感ず「原発処理水の海洋放出の本質は。今日、菅さんは米に出発。日米対談は何を」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「原発処理水の海洋放出の本質は。今日、菅さんは米に出発。日米対談は何を」

◇政府は原発処理水の海洋放出を決定した。地元の漁業関係者を中心に怒りの声が上がっている。怒りの声は漁業関係者だけではない。怒りの本質はどこにあるのか。それが最も重要である。最大の問題点は風評被害対策である。風評とは世間のうわさのことだが、原発事故に関してはこれを軽く捉えてはならない。風評の根本は原発事故が「人災」であったことにあるからだ。政府と東電は国民の欺いた。その社会的責任は極めて大きい。処理水の海洋放出は政府・東電に対する国民の信頼を問題と直結する。政府は科学的に安全だと強調する。しかし柏崎原発に於けるテロ対策の大失態は東電が真に反省していない証拠とみられても仕方がない。放射性廃棄物が今後も増え続けることも一般の国民は関連づけて不安を募らせる。福島の産物は買わないという消費者の心理が改善に向っている時だけにいかにもタイミングが悪い。

 東北の被災者の方々が明るさを取り戻し立ち上がろうとする心に冷水を浴びせるようなものではないか。失われた社会の信頼を回復するには情報の公開が不可欠である。放射能は目に見えないものであり海産物は食の安全に直結するもの。従って難しい科学的知識を地元民に寄り添う姿勢で易しく説明しなければならない。ことは、日本の民主主義が問われている場面と言わねばならない。実際の放出は2年後といわれる。この間の政府及び東電の真摯な態度が問われる。「地元の理解が前提だ、それなしには進めない」との約束はどうしたのかという地元の悲痛な声が聞こえてくる。

◇いよいよ菅総理は今日訪米で出発する。バイデン大統領との世界で初の対面対談である。世界的な課題が当然ながら話し合われることになるから世界の注目が集まる。中国や韓国は特に強い関心を持って見守るに違いない。世界の秩序を変えようとし覇権主義的動きを見せる中国に対し日米がいかに結束を示せるかが会談の大きな課題である。そして緊張が高まる台湾情勢、新疆ウイグル自治区の人権問題、自由で開かれたインド太平洋構想、北朝鮮のミサイル、拉致問題、新型コロナ対策、気候変動対策などだ。これらは、24日の「ふるさと塾」のテーマとも重なるので関心を高めている。

◇県内新規陽性者が14日56人確認された。県内の陽性は累計5,365人、うち死者は101人に達した。知事は「大阪などの感染拡大の影響は必ず来る。ここが正念場」と述べた。(読者に感謝)