人生意気に感ず「10年は原発の行方を考える期間だった。原発反対集会の参加を振り返る」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「10年は原発の行方を考える期間だった。原発反対集会の参加を振り返る」

◇東日本大震災から10年を経過したことは何を意味するのか。今、マスコミが大騒ぎしているがそれに惑わされずにその意味を冷静に考えることが重要である。私は大災害を考える期間であったと思う。特に原発事故である。日本の原発は安心・安全だと思ってきた。しかし事故後に次々にそれを覆す事実が出てきた。現在私たちが突きつけられている最大の課題はそれでも原発を続けるのかである。日本は民主主義の国で私たち国民は主権者である。10年間考えた結果が原発の行方を決めるというのが筋である。

 私は原発事故の凄まじい結果とその後の明らかにされた事実によって衝撃を受けた。そして原発に対する私の中の安全神話は崩れた。それを行動に現したのが1年後、即ち2012年の出来事であった。3月12日の高崎城跡公公園の原発反対1000人集会に参加した時のこと。壇上に立ってマイクを握った私は「降りろ」という激しい野次に晒された。これは貴重な体験であった。原発は国民的課題であり党派を超えた問題である。一部党派の独善では解決し得ない。この日の体験は原発反対に一歩を進める契機となった。

◇菅総理は近い将来のCO2ゼロを約束している。私は一歩進め、年限を決めて原発ゼロを打ち出すべきだと思う。日本は極めて自然に恵まれている。海や山、太陽の光は無限のエネルギーを秘めている。それに「はやぶさ2」に象徴される科学の力がある。ドイツは福島原発後に原発ゼロの方向を決めた。当事国日本は10年の遅れをきたした。何よりも日本は唯一の原爆被爆国なのだ。躊躇している政府を戒めるようにこの10年の節目にコロナの嵐が襲いかかった。コロナ後の世界に原発は異物である。

 現在存在する全ての原発は老朽化している。無理に存在期間を延長させ再稼働させることは理に適っていない。この状況の中ですぐそこに迫っているのが全ての専門家が指摘する巨大地震と巨大津波である。原発を正しく恐れることを訴えたい。今、原発廃止に舵を切れる千載一遇の好機であると思う。

◇各新聞が申し合わせたように大災害を生き抜くためのグッズを売り出している。これに触発された形で私もいくつかの品物を用意した。その中にはマスク・ホカロン・薬・懐中電灯・筆記用具・硬貨の小銭などがある。10年前の停電が甦る。必要物は人によって異なるだろう。(読者に感謝)