人生意気に感ず「緊急事態宣言の延長。ワクチン争奪戦。改正特措法の成立とその効果」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「緊急事態宣言の延長。ワクチン争奪戦。改正特措法の成立とその効果」

◇緊急事態宣言の延長が正式に決まった(2日)。これまで1ヶ月間の効果を検証することが重要である。一定の効果はあったらしいが医療現場のひっ迫は続いており、その結果自宅や宿泊施設などでの療養者が急増している。更に1ヶ月の延長はやむを得ないと思うが国民の重圧は限界で耐えられるのか心配だ。1ヶ月後、解除した場合堰を切ったように増加する恐れがあると思う。一つの光明はワクチンをめぐる動きだ。菅首相は「今月中旬」からと明言している。神頼みという言葉があるがワクチン頼みの様相が強まっている。首相は日本の「組織力」で多くの人に接種できるようにしたいと決意を語る。事実上ワクチンの争奪戦が起きている。「ワクチンナショナリズム」は避けたいものだ。トランプ氏の「米国第一」の考えを乗り越えなければコロナに勝てない。これは過去1年間で世界の感染者があっという間に1億人を超えたことから人類が学ぶべき第一のことである。

◇首相の言う「日本の組織力」とは日本の特性と深く関わっている。ほぼ単一の民族で人種や宗教の対立もない島国であること等だ。しかし菅さんが組織力を強調するだけでは説得力に欠ける。組織力を活かすのは国民性であり、国民1人1人の自覚であるからだ。1億人を超える国民の先頭に国会があり政治家がいる。それへの信頼がなければ国民性も発揮できない。「夜の銀座」を引き起こした政治家の責任は万死に値する。かつての侍の世界なら「腹を切れ」の声が沸き起こるはず。

◇悪いことは重なるものだ。案里議員の有罪判決は未曾有の政治腐敗の象徴である。「夜の銀座事件」と大同小異というべきだろう。この議員が辞職すると補欠選挙となる。補選は長野選挙区でも行われるから自民党は大変なことになるだろう。世論の怒りは炎のような勢いである。この緊急事態下での強烈なボディブローで菅政権は窮地に追い込まれている。東京五輪、パラリンピックも吹き飛んでしまうかもしれない。日本は正に内憂外患の時にある。

◇轟々たる批判の嵐の中で改正特措法が3日成立した。営業時間の短縮命令に違反した業者や入院措置の拒否に過料を科すことができる。過料は刑罰でなく行政罰であって前科にはならない。「罰則までか」と批判が強かった点である。私はこの罰則の定めによって一定の効果があると思う。政府は慎重に運用すべきである。(読者に感謝)