人生意気に感ず「問われる国会の役割。首相の決意が伝わらない。五輪開催のデッドラインが。世紀の就任 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「問われる国会の役割。首相の決意が伝わらない。五輪開催のデッドラインが。世紀の就任

◇18日、ようよう国会が召集され首相の施政方針演説が行われた。これからこの演説に関する議論が闘わされる。日本列島が炎上している。課題は多いがコロナが最大にして最も急を要する問題である。国内の死者は17日の1日で49人に達し、重症者は急増中である。政府など責任機関は「おそれがある」と慎重な言い回しだが、私たち市民の目からは医療崩壊の渦中にある。救える命が救えない状態にあるのは明らかである。国会が開かれるのが遅すぎた。「泥棒を見て縄をなう」の感がある。首相は緊急事態宣言を巡り国民に「制約ある生活をお願いせざるを得ない、大変申し訳なく思う」と述べた。あくまで低姿勢である。民主主義の下、主権者たる国民に対する権力者の基本に違いないが、炎上の炎が迫る中で炎を沈める効果を第一に考えねばならない。菅さんは泰然自若の姿勢で臨もうとするものだが燃え盛る炎の中にあっては決然とした緊迫感を示すことが必要だ。感染者の半数以上は若者であり彼らは自分の家に火の粉がふりかかっているのに「俺は平気だ」と思っている。彼らの目を醒まさせ、自覚させることが菅さんの最大の課題なのだ。ドイツのメルケル首相の演説と比べてしまう。

◇菅さんは感染爆発の早急な脱却。2月下旬までにワクチン接種を開始。医療体制の強力な確保。オリンピック・パラリンピックの実現の決意。そしてこのオリンピック・パラリンピックについては「人類がコロナに勝った証として世界中に希望と勇気を届けることができる大会を実現する」と強調した。これらの総論について国会では各論として「いかにして」が議論させる。注目したい。国会の議論が地方の施策と結びついている。

◇外交では20日に就任するバイデン新大統領と「早く会って日米の結束を強める」と強調。就任式は日本時間21日午後である。刻々と迫る世紀のショーを全世界が固唾を呑んで見守る。共和党からも「恥を知れ」の声を浴びせられるトランプ氏は天国から地獄である。アメリカの今回のダイナミックな動きは世界史の最大なる生きた教材である。民主主義に根幹にかかわる問題として決して他人事ではない。日本の政治家は国・地方を問わず学ぶべきなのだ。

◇菅さんは開催の強い決意を示したが開催まで半年、コロナの猛威は増すばかり。3月25日がデッドラインか。中止か無観客でやるか決める時。首相の決意は世界に伝わっていない。(読者に感謝)