南米で海のない国、パラグアイとボリビィア(2005年7月19日火曜日) | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

南米で海のない国、パラグアイとボリビィア(2005年7月19日火曜日)

南米で海のない国は、パラグアイとボリビィアである。そして、南米のヘソの位置にあるのがパラグアイだ。ブラジル、アルゼンチン、ボリビィアに囲まれ、地図の上では非常に小さな国に見えるが日本全体より少し大きいという。ブラジル、アルゼンチンと接するあたりに世界最大といわれるイグアスの滝がある。私は、かつてこの滝を訪れたことがあるが、視界いっぱいに天から水が落ちてくるような壮大な光景をただ息を呑んで見詰めていた経験がある。この滝と結びつく点以外はあまり知られていないパラグアイに群馬県人会があること自体不思議な思いがする。来月この県人会25周年記念式典に参加するが、今日は、それに備えパラグアイのことを少しずつ調べようとしていたところ、一人の女性が議長室を訪ねてきた。その人は堀口礼子さんという。私がパラグアイを訪ねることを知って資料を届けてくれたのである。実は、この人は、パラグアイ出身で来日13年になる。私は、国際交流の関係で以前から彼女にはお世話になっていた。その頃は根岸礼子といったが、文京町3丁目の自治会長堀口和四郎さんの御子息と結婚し堀口姓になった。和四郎さんとは昔から親しい間柄なので人間の縁の妙なることを感じていたのである礼子さんの曽祖父が前橋市飯土井町の根岸家の人で移民としてパラグアイに渡ったのだ。礼子さんの父母は、現在パラグアイのラコルメナで雑貨商を営んでいる。礼子さんは懐かしそうに故郷のことを語ってくれた。戦前の移民は大変苦労したそうですねと聞くと、礼子さんは「日系人は、馬鹿にされないようにと子どもの教育には非常に力を入れます」と答え、最近の日系人の様子を語ってくれた。パラグアイでは、小学校でも中学校でも成績に順位をつけるが日系人は皆上位なのだそうだ。中でも成績の良い子は首都アスンシオンの私立の大学に進み、医者、弁護士、教師、技術者等になる者が多いという。礼子さんも首都アスンシオンの日本人学校で教師をしていたのである。移民も2世、3世の時代になり、日系人としての新たな活躍の基盤を作りつつあるのだろう。礼子さんの笑顔から、21世紀の日パの新しい絆を感じることが出来た。県人会の皆さんと会って、このことを確かめてきたい。

※土日祝日は「議長日記」及び「議員日記」を連載します。上毛新聞社から出版したもので、議員時代の私の動きを海外の視察も含めて振り返ったものです。