人生意気に感ず「菅氏の決断と国民の受け止め。オリンピックは実現できるか。予言者田中正造の現実味」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「菅氏の決断と国民の受け止め。オリンピックは実現できるか。予言者田中正造の現実味」

◇菅総理の雰囲気はいかにも優柔不断に映る。首都圏に緊急事態宣言を発することに関する印象である。この人は強い意志を持った人物に違いないが嵐の中に立つ司令官としてのイメージに欠ける。対する一般国民の軽薄さが苛立ちを生む。

 菅総理は4日、緊急事態宣言を出すことを決定した。東京都及び神奈川・千葉・埼玉の3県である。7日にも正式決定し期間は1ヶ月を想定している。東京都の現場からは医療崩壊の悲鳴が聞こえてくる。一都3県以外でも火がついた状態の自治体は多い。全国一律に緊急事態宣言の対象に出来ない点にこの国の困難さがある。1都3県の宣言を各自治体がどのように受け止めるかに懸かっている。

◇群馬県も火がついた自治体の一つである。4日の時点で感染者の累計は2,449人に、死者は47人に達した。この日の新規感染者は37人であるがその中味は深刻で不気味なものを感じる。注目するのは高崎南八幡小の状況である。教員1人と児童9人の陽性が判明したがクラスターの可能性がある。もしそうとすれば、県内のその他の学校についても備えをしなくてはならない。県の対応、そして県と市町村との連携が問われている。

◇コロナに対する対応はその他の自然災害への備えに通じる。現在私たち日本人はコロナ禍にとらえられて他が目に入らぬ感があるが歴史的な大災害がじわじわと不気味に近づいている。巨大地震、大火山の噴火などだ。コロナ対策はこれらに対する布石の意味がある。政府や自治体の長はこのことも認識すべきだ。

◇災害を乗り越えて実現しなければならない人類の課題は夏のオリンピック・パラリンピックである。やれるのかという声が上がっている。私は規模を小さくしても、あらゆる知恵を尽くしてやり遂げるべきだと思う。人類が力を尽くしてコロナに立ち向かう象徴的意味があるからだ。

◇自民党の二階幹事長は5日の記者会見で自民党としてこの五輪・パラリンピックを開催する強い決意を述べた。世の中の開催に対する強い不安を意識したに違いない。オリンピックの真価が問われる。人類の協調が問われる。

◇毎日新聞(群馬版)連載の「田中正造」が新年の一歩として9日から始まる。「真の文明は何か」と訴えた田中の声が聞こえるようである。予言者としての姿が大災害の中で現実味を増してきた。(読者に感謝)