人生意気に感ず「トランプ劇場の終演。バイデン劇場のシナリオ。その中の中国の一幕」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「トランプ劇場の終演。バイデン劇場のシナリオ。その中の中国の一幕」

◇世界史の大きな一頁が開けようとしている。今見えてきた世界の光景は去りつつある黒い雲と現われた青空から射す一条の陽光である。私たちは今多くのことを学ぼうとしている。その第一は「アメリカ第一」の欠陥である。世界の指導国がこれを唱えた為にこれに倣う国が増え、人類の存亡が懸かる重大事につき非常にまずいことが生じている。

 その第一がコロナ対策である。世界の感染者は5千万人を死者は129万人を超えた。世界の国々が自分の国のことを優先させていたらコロナの思う壺になる。世界の一体化は進みコロナに対し国境は無意味だ。ワクチン開発がめざましいが貧しい国、発展途上国にも提供しなければ全体的な効果は生じない。トランプのコロナ軽視の誤りは歴然である。

 第二は環境対策である。今や地球環境は危機にある。極地の氷や氷河は溶け、海面は上昇しノアの方舟を思わせるような洪水が多発している。トランプ氏はこの状況に背を向け、パリ協定から離脱した。環境こそ国境はない。温暖化対策はコロナ対策と共にバイデン氏が掲げる主要政策である。世界の主要国がCO2排出ゼロを目指している。菅首相も「50年までにゼロ」を表明した。世界は連携してこそ効果を上げ得る。その目的のために各国は巨額を投資し、蓄積した科学技術を活かす時だ。多くの新ビジネスが生まれ世の中は一変し経済も発展するに違いない。バイデン氏は「米国を再び世界から尊敬される国にする」と勝利宣言で決意を述べた。私はこれこそ「真の意味に於けるアメリカ第一」だと思う。トランプ氏の言うアメリカ第一は近視眼的な自国の産業保護を目指すもので、結局は産業保護にもならない。バイデン氏の出現と打ち出す政策に西ヨーロッパの国々が沸き立っている。ドイツのメルケル首相とトランプ大統領の対立は顕著だった。メルケル首相はバイデン勝利に最速祝意のメッセージを送り、一緒に力を合わせられることを喜ぶと述べた。

◇かつて米ソの冷戦があったが今や米中の対立である。バイデン氏になって米中対立の世界の構図が変わる。トランプ氏が米国単独で中国に対峙したのに対しバイデン政権は同盟国や友好国と連携して備えることになる。日本は中国との絆が強いだけに状況の変化の中でその役割は一層重要になる。三国志のような世界であるが日本は基本的な立ち位置をしっかり定めて強かに臨まねばならない。(読者に感謝)