人生意気に感ず「バイデン氏の見事な訴え・アメリカは正義のために進む」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「バイデン氏の見事な訴え・アメリカは正義のために進む」

◇バイデン氏の勝利演説は見事だった。吃音と闘い克服した演説の名手と言われた。その姿は77歳を感じさせないもので、久しぶりにアメリカらしさを感じさせるものであった。そして、激戦を戦い抜いた高揚感を抑えて演じ切っている姿であった。私は聴いていて菅首相、安倍前首相などとはスケールが大きく違うことを感じた。私の胸に響くフレーズは生き生きしていた。「アメリカの魂を取り戻さねばならない」、「「私に反対した人々のためにもなる大統領である」、「アメリカは正義のために進んでいく」、「再び世界から尊敬されるアメリカを目指す」、「国民の負託は品位を取り戻すこと」、「アメリカの物語は全ての人に機会を与えることで始まる」、「今こそ癒やしの時」、「経済を立て直す、その為にウイルスを克服する」等々。これらが美辞麗句としてではなく心からの訴えとして伝わってきた。選挙中弱々しく感じられた姿に若さが甦っていた。私はウルマンの次の詩の一節を思い出していた。「人は信念と共に若く、人は自信と共に若く、恐怖と共に老い、失望と共に老い朽ちる」

 また、バイデン氏の演説でアメリカの歴史に触れる次の部分には重みと哲学が感じられた。「これまでも様々な岐路があった。1860年のリンカーン、1832年のルーズベルト、1960年のケネディ、12年前のオバマなどである」。バイデン氏はこの部分を分断ではなく団結によって乗り越えるという決意に繋げたのである。バイデン氏の勝利演説は全世界に対する絶大なメッセージであった。足元のワシントンやニューヨークではまだ狂乱のようなトランプ支持の波があるが時と共に静まるに違いない。トランプ氏もやがて訴訟手段が虚しく意味の無いものと悟るに違いない。どこかの国の新聞が「恥を知れ」と書いたことに世界の世論が象徴的に示されていると思う。今私がわずかに心配するのは暗殺の恐れである。リンカーンもケネディも凶弾に倒れた。銃社会の克服もバイデン氏の重大な課題なのだ。

◇18日、水上の奥地に集古館の主を訪ねた。この人とはかつて議長の時雪の見舞いに訪れて以来親交を重ねている。百数十年を経たという古い家で猿の話をしみじみと聴いた。ボス猿の指揮の下、農作物を巡る攻防が続いている。猿の知恵は大したもの。ボスに見方したくなるが農家にとっては大変らしい。最近小猿を背に電線を渡る母猿の姿を見た。(読者に感謝)