人生意気に感ず「最後の討論は。女性と高齢者、最高裁女性判事」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「最後の討論は。女性と高齢者、最高裁女性判事」

◇大統領選の息詰まる瞬間が続いている。それもいよいよ大詰めを迎えた。22日最後の討論会が行われた。大荒れで「史上最悪」と言われた前回と比べ一転したと言われるが状況を覆すサプライズはなかったらしい。それはトランプの戦略が狂ったまま終局を迎えることを意味する。コロナを軽視しコロナに立ち向かう強い大統領の姿はピエロで終るかもしれない。トランプ氏の「間もなく終る」の発言は海を越えて空しく響いてくるようだ。

 討論会の時点でも「感染者拡大の加速」が指摘され取り上げられた。ここに至っても「間もなく終るだろう」という楽観的見通しを語った。これは政策なしを意味する。煽動家の言葉は今や煽動力を失ったといえるだろう。

 コロナに最も深く関わるのは女性と高齢者である。女性は一般に高齢者の面倒を見、子どもを守る立場にあり、高齢者は感染した場合に重症化のリスクを負うからである。このために全米の女性及び高齢者がトランプ氏支持をやめる傾向にあると言われる。日本の選挙では女性票の支持がなければ勝てない。このことを私は長年の経験で骨身にしみる程感じてきた。アメリカの選挙でも同じことが言われているのだ。更に加えてアメリカも高齢化の時代で高齢者はコロナの猛威の前に怯えている。無策のトランプ氏をコロナはあざ笑っているに違いない。

◇米最高裁の女性判事ギンジスバーク氏が9月18日87歳で亡くなり、その翌日多くの女性が米最高裁の追悼集会に集まった。この人はアメリカの女性の地位向上に尽くした偉大な裁判官だった。民主党のクリントン大統領が指名したリベラル派の裁判官であった。この後任の指名時期を巡りトランプ、バイデン両候補が激しく対立し討論会の争点にもなった。トランプ氏は大統領選で負けた場合の法廷闘争に備え選挙前の指名に懸命であった。バイデン候補はこの点、選挙後の指名を主張した。トランプ候補は大統領の権利を主張し9月26日指名を発表した。最高裁判事を政治(選挙)と結びつけているとの批判を免れない。ギンジスバーク氏はコロンビア大学を首席で卒業し弁護しになったが女性という理由で弁護士事務所は彼女を雇わなかった。この人は性別に基づく差別を最高裁に持ち込み4年間で5件の違憲判決を勝ち取った。最高裁判事に指名された時、女性では史上2人目であった。後任指名を巡るトランプ氏の姿勢も選挙の結果に影響を与えるに違いない。(読者に感謝)