人生意気に感ず「トランプ劇場のクライマックス。トランプ、コロナに倒れる。大統領選の行方は」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「トランプ劇場のクライマックス。トランプ、コロナに倒れる。大統領選の行方は」

◇「トランプ世界劇場」。これは私が勝手につけた名称であるが、今正にクライマックスを迎えつつある。大統領選にからむコロナ戦の一環なのだ。感染者及び死者数でトップを走る阿鼻叫喚(あびきょうかん)の猖獗(しょうけつ)を極めるアメリカ社会である。その中でマスクを軽視し、コロナなにするものぞと嘯(うそぶ)いてきたトランプが遂にコロナに感染した。メラニア夫人と共に。大統領選への影響は計り知れない。この事態をアメリカ国民はどう受け止めるのか。バイデンの民主党は天与のチャンスとして活かすことが出来るのか。トランプ大統領は陸軍病院に搬送された。事態はどう動くのか。全世界が息を呑む瞬間が刻々と過ぎる。

◇トランプ劇場の第一幕は29日夜(日本時間30日午前)の第一回テレビ討論会であった、コロナ対決ともいえる場面である。バイデンは「あなたは国民にタイムリーに警告しなかった。あなたはパニックに陥っていたのだ」と責めた。これに対して大統領は吼えた。「コロナは中国の責任だ。あなたの意見を聞いていたら何百万人の人が死んだ」と。あなたの意見とはバイデンが中国からの入国制限に反対していたことを指す。テレビ討論でのトランプの態度はやんちゃな子どもの喧嘩のようだった。また西部劇の拳銃を振り回す悪役のようでもあった。アメリカ社会にはこのような派手な演出に拍手する人々が少なくないことを感じる。アメリカは南北戦争以来、実はもっと古く建国以来の分断社会である。これは今日も根強い。コロナの惨状とそれに対する対策がうまくいかない第一の原因はこの分断に原因があると思う。トランプはこの分断を利用して支持を固めようという強かな計算もあるに違いない。今回のコロナ感染はこの計算が裏目に出たことを物語る。問題の核心は病状の如何である。仮に軽症であって力強く退院すれば「皆さん、私を見て下さい。こんなものです。コロナに対し私と共に闘いましょう」と訴えることで逆転もあり得るかも知れない。いずれにしても時間はない。トランプのエネルギーは大したもの。トランプは74歳、対するバイデンは77歳。老老対決は世界的に高齢化が進む中で象徴的な意味を持つ。アメリカ国内の分断状態によって一番利益を得るのは中国かも知れぬ。これは民主主義にとって最大の試練。日本は軸足を固める時なのだ。(読者に感謝)