人生意気に感ず「新閣僚の布陣を見る。米中の狭間に立っての日本そして新政権の使命と役割」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「新閣僚の布陣を見る。米中の狭間に立っての日本そして新政権の使命と役割」

◇16日に新内閣が発足したのに伴い国際社会の反応が目立っている。菅内閣に寄せられるメッセージの中で特に私が注目するのはアメリカと中国である。この両国との関係は日本の現在と将来にとって直ちに重要な関わりを持つからだ。米中両国にとっても日本との関係は極めて重大なのだ。トランプ大統領は「日米同盟の強化」と「安倍首相と築いてきた自由で開かれたインド太平洋のビジョンを追求し続ける用意がある」と表明した。ここでは中国を強く意識していることが窺われる。

 一方、習近平主席は「長期的で安定した中日関係の発展は両国民の根本的な利益に沿う。積極的に中日関係を推進構築すべきだ」と表明した。ますます激化する米中の対立に備えた考えであることは明らかである。

 日本は日米同盟を堅持しつつ、米中対立を仲介し調整する使命と役割を覚悟すべきだ。

 日米同盟にぐらつきが生じたり、アメリカと距離ができると直ぐに周辺国につけ入れられることは自民党が下野したときを振り返れば明らかである。菅政権はこの点をしっかり銘記して一歩を踏み出さねばならない。外相に茂木氏が留任になったことは適切だと思う。この人は英語力に定評がありトランプに「タフ」と評された。

◇新政権の最大の目的はコロナ対策と経済の再生のバランスと両立である。コロナ対策が最重要であることは間違いないが、そのためにも私たちは喰わねばならない。閣僚の布陣にそれがよく現われている。コロナを強く意識した人材として加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生相、田村憲久厚労相が挙げられる。この三人は安倍政権でコロナ対策に全力を尽くした人たちだ。新たなスタートに立ってコロナ対策の重要性を強く受け止めているに違いない。

◇コロナ対策は国家の総合力で当たらねば成果を挙げられない。この点で重要なことは行政改革であり規制改革である。長期政権で錆びた歯車は磨き直さねばならないし、縦割り行政は改めねばならない。この役割を担う人が河野太郎行政、規制改革相だ。異色の直言居士である。祖父河野一郎の血が流れている。吉田茂が最も恐れた男、シベリアや強制抑留の解決がかかった日ソ交渉で辣腕を発揮した人である。新時代の扉を開くことが求められるデジタル改革相平井卓也氏の動きにも注目したい。(読者に感謝)