人生意気に感ず「内憂外患の時。外交は日本の存在に関わる。ココロナ禍の下で米中の間に立つ日本の役割 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「内憂外患の時。外交は日本の存在に関わる。ココロナ禍の下で米中の間に立つ日本の役割

◇古来、「内憂外患こもごも至る」と言われるが今日の日本は正にこれ。総裁選を目指して三氏の政策が闘わされているが、それは主に内憂つまり国内の課題に向けられている。外患つまり外交の難問については余り熱く語られていないが、外交には日本の存立が懸かっている。安倍首相が存在感を発揮しはたのは主にこの外交問題である。菅氏は安倍政権を承継すると強調する。ならば外交問題についてもっと熱く語るべきではないか。ただ承継では何のことか分からない。

◇私は群馬県日中友好協会会長として日中関係の重要性を痛感すると同時に中国の行方を非常に心配している。

 2012年尖閣諸島の国有化によって日中関係は極度に悪化した。群馬県日中友好協会の成立はその翌年2013年のことであった。日中が火花を散らす程緊張する時、民間の交流が必要ということで本格的な群馬県日中友好協会の成立となった。日中の歴史は国の成立以来のものでこの間実に様々なことがあった。国と国の関係がどんなに悪い時でも民間の関係はその間戦争等の例外を別とすれば基本的には良好だった。それは今回も受け継がれていると私は肌で感じた。様々な交流事業が驚く程温かい雰囲気の中で進められたのだ。

 私はこの日中の交流の中で確信した。「日本はアメリカとの同盟を堅持し、同時に今後更に向上する東アジア経済圏との連携を図っていくことにのみ、その生きる途がある」。中国が新たな覇権を求め世界の秩序を作りかえようとし、アメリカとの対立が激化している。私はこのような状況下で日本の役割を果たさねばならないと考える。日本は長い歴史の中で東洋文明に深く根を下ろしつつ、明治以降西洋文明に仲間入りし発展した。つまり両文明に深く関わる特別な国である。そこで日本の役割とは「東西両文明の媒介と相互補完という世界文明史上の課題を果たすこと」である。

 このような時にコロナの問題が発生した。中国はコロナの発生に深く関わっていると世界から批判を受けている。コロナは日中の関係に新たな試練を与えている。中国の民間からは群馬県にこの時だからとメッセージを伝えようとする動きがある。コロナ後の日中の戦略的友好関係に備えなければならない。アメリカは目前の大統領選で劇的に変化するに違いない。米中の新しい関係が築かれる中で日本の役割は米中両国も望む筈である。日本の新しい指導者からこの点についての哲学と信念を訊きたいと思う。(読者に感謝)