人生意気に感ず「感染者と人権の碑。コロナ禍の中小企業の悲鳴」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「感染者と人権の碑。コロナ禍の中小企業の悲鳴」

◇インターネットという超文明の利器がいじめに使われている。コロナの嵐が吹き荒れる中で「感染者狩り」が横行している。いじめはいつでもどこでも尽きないものだが、コロナの感染が爆発的に増加する中で多くの人が冷静さを失いパニックに陥っているようだ。礼節の国と世界から讃えられる日本がコロナの海で漂い始めたかのようだ。

 私は先日新聞に岩手県初の感染について投書した。そこで第一号感染者は大変なプレッシャーを感じているに違いないこと、発生後の対応が岩手県の真価を問うことになること、そしてこれまで頑張った岩手県に拍手等と書いた。その後の報道によれば初感染者に対する「感染者狩り」の実態が発生していると言われる。初感染者の勤務先企業がホームページで感染を公表すると2日間で100件以上の電話やメールがあり、中には感染した社員をクビにしたのかと執拗に迫るものもあったと言われる。

 コロナの感染者に油断等責められる要素があったにせよ、誰でもがその立場に立たされる可能性をもっている。これだけ感染状況が酷くなると明日は我が身と考えなくてはならない。「狩り」に参加している人はいつ逆に狩られる立場におかれるか分からないのだ。

 最大のコロナ対策は助け合うことである。「感染者狩り」はコロナを助ける利敵行為であることを私たちは自覚すべきである。私はハンセン病の患者等が地獄のような差別といじめに苦しんだことを知った。それを乗り越えて私たちは「人権の碑」を建てた。それには「私たちは人間の空を取り戻した」と刻まれた。今や人間の空がコロナで覆われようとしている。人間の空を真に取り戻すことは私たちが助け合うことに懸かっている。インターネットの匿名性に隠れて「感染者狩り」をやる人は最大の卑怯者であると言わねばならない。本格的な第二波が押し寄せていると考えるべき現在、この新しい波に打ち勝つために感染者をいたわり、思いやる心こそが求められている。

◇コロナの影響で倒産する中小零細企業が増加している。3日までに全国で400件と言われる。東京都は飲食店とカラオケ店への営業時間短縮要請を行ったがこれにより倒産件数は更に増えると予想される。私の回りからも零細企業の悲鳴が聞こえてくる。コロナの嵐によって江戸時代の飢饉に似た状況が生じている。(読者に感謝)