人生意気に感ず「ふるさと塾は盛会だった。命の選別の問題、第二波に備えて。グローバリゼーションの課 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ふるさと塾は盛会だった。命の選別の問題、第二波に備えて。グローバリゼーションの課

◇27日(土)は久しぶりの「ふるさと塾」で、私も聴講者も熱が入った。テーマは「コロナウイルスと感染症の歴史」。コロナウイルスにいかに関心が高いかを示す光景であった。開会にあたり塾生代表の金井さんが「今日はタイムリーな話です」と語った。歴史を語ることを主目的とするこの塾とすれば、今回のテーマは正にこの塾が取り上げるにふさわしい。金井さんの挨拶はこのことを指している。私は1918年に世界を襲ったスペインかぜを引き合いに話を進めた。当時、第一次世界大戦の末期で、ウイルスは戦争という地球的な人の動きと共に広がった。今回のコロナウイルスはグローバリゼーションの流れの中で瞬時に地球を襲った。人・物・情報があっという間に、そしてウイルスも。

◇私の話は武漢市の女性医師が昨年末原因不明のウイルス情報を仲間に発信したことから始めた。同市の海鮮市場から多くの人が高熱を出しているという話が伝わっていた。この女性医師は病院幹部から「肺炎・ウイルスのことは話すな、自分の旦那にも」と厳しく譴責された。女性医師はあの時危機感をもって受け止め対応していたらこんなことにはと悔やんだ。その後、武漢市発のコロナウイルスはグローバリゼーションの波に乗ってあっという間に世界に及んだ。感染者総数1,000万人超の責任は中国にあると、中国は現在世界から非難されている。壮大な世界戦略「一帯一路」も中国は信用できないという状況で行き詰まっている。

◇私の話は「命の選別」・トリアージにも及んだ。医療崩壊が起きたスペインの惨状は地獄だった。感染者が爆発的に増え、対応する医療が限られていれば何が起きるか明らかだ。優先と後回しが生じる。助かる見込みの薄い人は後回しにされることが現実に多くあったらしい。世界中で「命の選別」のルールは出来ていない。私が小説「死の川を越えて」で訴えた「生きるに値しない命」という冷たい現実がコロナ戦の中で生じる恐れが出た。このことは日本も考えなければならない現実である。

 私が声を大きく訴えたのはコロナ対策で最重要なことは助け合いということである。隣人を愛せよである。これは自分のまわりの小さな社会でも、地球的規模に於いても当てはまる。米中の対立はまことに醜い。トランプの醜態は末期的である。私たちの身の回りでは差別と偏見が絶えない。第二波にどう備えるか。私の話は回復者400数十万人の抗体利用に及んだ。(読者に感謝)