人生意気に感ず「満州の地獄・性の接待を読む。第二波を前に検証すべきだ。藤和の苑をもっと検証すべき | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「満州の地獄・性の接待を読む。第二波を前に検証すべきだ。藤和の苑をもっと検証すべき

◇私がかつて顧問を務めた弓道連盟の幹部から、最近一冊の書物が贈られた。NHKEテレが特集した「告白―満蒙開拓団の女たち」をNHKのディレクター川恵実氏が本にしたもの。私は今でも中国東北部から帰国した人々を中心とした中国帰国者協会の顧問をしていることから満州の悲劇については研究してきた。拙著「炎の山河」では終戦直前に20歳の若さで満州に渡り数奇な運命を辿った松井かずさんのことを書いた。贈られた書物は悲劇の女性たちに別の視点からスポットを当てたもの。

 長野権から入植した開拓団は敗戦と同時に暴民と化した中国人に襲われ地獄のような状況に陥った。隣りの開拓団は全員が自決した。そのような状況でこの開拓団は駐屯するロシア兵に助けを求めたのであった。ロシア兵に「性の接待」をすることが条件となった。

◇コロナウイルスの第二波の懸念が高まっている。北九州で、東京都で。日本は世界のコロナの渦の中にある。だから世界の感染が静まらなければ安心できない。コロナ対策で最も重要なことは力を合わせることである。ここで今一番注目されるのは米中の対立、そして特にトランプの傍若無人ぶりだ。トランプは29日、WHO離脱を表明した。これはコロナの収束に向けた国際協調に逆行するものである。

 30日の米国の感染状況は感染者174万7087人、死者は10万2836人である。トランプのイライラが分からないでもないが超大国の度量を示す時である。11月の大統領選を睨んで中国に対する強硬姿勢をアピールしようとするのか。この点でも逆効果だと思う。

 今、アメリカに求められることは大局観。世界のため、人類のため、民主主義のためにアメリカが貢献することが結局はアメリカの利益に通ずるのである。11月の大統領選でアメリカ国民はこの観点から賢い選択をするに違いない。

◇新型コロナウイルスが大きな山場を迎えている。この山を乗り越えるために最も大切なことはこれまでの経過を検証することである。そのことによって今後の対策の教訓も引き出すことが出来る。この観点から本県に於けるクラスター発生として注目された「藤和の苑」の検証は重要である。30日、その経過が公表された。4月2日2人の感染確認、6日までに5人が発熱、6日に県に報告。入居者全員の入院は16日である。結局16人が死亡した。感染経路には触れていない。これでいいのかと驚くばかりである。(読者に感謝)