人生意気に感ず「第二波は必ず来る。薄氷の上の日本。WHOは訴える。ワクチンは世界の公共財」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「第二波は必ず来る。薄氷の上の日本。WHOは訴える。ワクチンは世界の公共財」

◇緊急事態宣言が解除され幹線道路が急に賑やかになった。ホッとした空気が広がり出した。しかし、心配なのは第二波第三波である。かつてのスペインかぜをはじめウイルスの歴史がそのことを教えている。

 私は毎日世界各国の感染者・死者の状況を見ているが、日本は極端に少ない。この事実には重大なメッセージが潜んでいる。「楽観するな」、「元に戻るぞ」ということだ。現に北海道には第二波が押し寄せている。今回のウイルスの特徴は感染しながら無症状や軽症の人が多いこと。楽観し油断すると無症状や軽症が目を醒まし第二波に繋がる恐れがある。

 日本がこれまでうまくいったのは国民の自粛努力によることが多い。しかし医療体制や検査体制が不十分であることを踏まえれば私たちは薄氷の上にいる。私たちはこれまで必死の努力で時間稼ぎをした。それを無駄にしてはならない。医療を立て直し検査の網の目を充実させねばならない。

 外国の失敗例に学ぶべきだ。ヨーロッパではイタリアで感染爆発が起きた時、周辺諸国はその波及を防げなかった。EUという体制下で各国の往来が自由だったことも大きい要素だろう。日本は海に囲まれている。この自然の利点を活かさねばならない。

◇振り返ってクラスター(小集団感染)は重大であった。病院や福祉施設が大変な存在だった。緊急事態宣言が解除され企業活動が活発になれば企業がクラスターの源になる恐れが増す。それを防ぐため、従業員が定期的に検査を受けることが重要になる。山本知事は改めて県内の企業に呼びかけるべきだ。企業としてもその存続に関わることだから呼びかけには応じる筈だ。

◇ウイルス戦は人類の存在がかかる全地球的出来事だから世界が手を繋がねばならない。だからトランプがWHOに反対し拠出金を出さないと言い出したことは世界の流れに逆行する。アメリカは自ら首を絞めることになる。

WHOはワクチン開発で国際的連帯が必要だと訴えた。「世界はほとんど結束できていない。ワクチン開発が出発点になる」と表明した。結束して開発したワクチンを「世界の公共財」としなければならない。その時は近い。現在は時間稼ぎの時。公共財はアフリカなど発展途上に重点的に使うべきだ。(読者に感謝)