人生意気に感ず「格差を直撃するコロナ。緊急事態の対象地域は拡大する。黒人に多い比率」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「格差を直撃するコロナ。緊急事態の対象地域は拡大する。黒人に多い比率」

◇貧困の時代と比べたら一見目も眩む豊かな社会が続いた。終戦直後の極度に貧しい時代に少年時代を過ごした私にはこの豊かさは蜃気楼か砂上の楼閣に思えることがあった。

 コロナウイルスの来襲はこの状況を一変させた。経済が一気に落ち込む様は経済大国が金縛りにあったようだ。路頭に迷う人々があぶり出されている。家がなくネットカフェで暮らす人が東京では1日当たり4000人もいるという。緊急事態宣言の結果、ネットカフェが営業しなくなれば、これらの人は路頭に迷いかねない。また、ある情報源から私は性風俗で働くシングルマザーの状況を耳にした。

 このビジネスは人倫に反する面があることは否定できないし、背景には暴力団の影もちらつく。そこでこれらのビジネスには国の救いの手が及ばないということが報じられた。人道主義、人権の見地からは救うべきだという世論に押され検討されることになったらしい。新型コロナ現象ともいうべきか物の豊かさのために浮き足立った現代人の心がショックを受けている。緊張感を取り戻し、忘れていたハングリー精神を思い出す機会になっているのではないか。

◇緊急事態宣言の対象地域は状況に応じて広げるべきだ。現在は、東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡の7都府県だが、各地の状況はウイルス蔓延の波が押し寄せる中で、愛知県と京都府での変化が報じられている。これら地域の側から対象地域に加えて欲しいとの要請が出されている。これらの地域の状況が要件を満たすなら対象地域に加えるべきだと思う。知事からの要請に応じることは一方的な強権の発動と比べ民主主義的である。愛知県は、県独自の緊急事態宣言を出すとも言っているが首相の宣言となれば重みが違う。それは市民の心理に与える影響の大きさを意味するのだ。躊躇すべきではない。

◇世界の感染者は増加の一途である。9日現在、全世界で150万人に迫り、イタリアでは1万7千人を超え、日本国内も5千人を超える状況である。最も感染者が多いのはアメリカで43万人を超えた。注目すべきは黒人の比率が非常に高いことである。普段の健康状態の悪さ、在宅勤務が難しい職種が多いなどが指摘されている。ニューヨーク州知事は「貧しい人ほど代償を払わされている」と強調する。これは世界の貧しい国々の縮図といえるのではないか。(読者に感謝)