人生意気に感ず「田中正造記念館で正造の再現を見る。川俣事件の現場を歩くこと。インフルの瀬戸際」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「田中正造記念館で正造の再現を見る。川俣事件の現場を歩くこと。インフルの瀬戸際」

◇25日(火)、早朝田中正造記念館に向かった。ジョギングを中心とした「行」を早めに済ませ、8時前に館林へ急いだ。5月9日に行う田中正造をテーマにした講演の打ち合わせである。私の毎日新聞連載は今週土曜日(29日)に第10回となり、ここから「川俣事件」に入る。

 記念館では川俣事件120周年記念企画展をやっていた。私は事件の裁判資料の厚い束や当時の新聞が積んであるのを見た。川俣事件は渡良瀬鉱毒事件の「核心」であった。記念館にはひときわ大きな正造の肖像が掲げられており、私は激しい闘争に思いを馳せた。私の連載の題は「よみがえる田中正造」である。

 文明の危機を叫んだ正造の声が聞こえるようだ。現在地球の危機が迫っている。正造は天から“俺の言ったとおりだ”と叫んでいるかも知れない。現在、地球温暖化の影響は益々深刻で、氷河は溶け海面は上昇し、世界各地で大洪水が続いている。アフガニスタンで倒れた日本人医師中村哲さんは怒りの大地の空前の大旱魃の中で正造の言葉に勇気づけられた。その著書の中で公害運動の元祖の言葉を取り上げているのだ。正造の公害運動は時空を超えて世界を巡る。

◇田中正造記念館は小さいが存在感を発揮している。人々は正造を世に伝えることに使命感を抱いているに違いない。私は数冊の著書を贈呈したが、その中に「死の川を越えて」の上下巻がある。人権をテーマにしたこの書では、ハンセン病と闘った人々の姿が描かれている。正造は国家権力によって人権を踏みにじられた農民のために生涯をかけた。権力と人権という点でハンセン病の闘いと正造の運動は通じるものがある。来る3月15日は川俣事件の現場までを歩く催しが企画されている。私も参加するつもりである。

◇新型肺炎の猛威は拡大の一途だ。埼玉、栃木、千葉、長野等と隣県で発生している。ウィルスに県境はないから、ウィルスは群馬県に入り感染者はいるに違いない。表に現れないだけだ。国内で更に大規模に拡大するか、今が重大ポイントだという。この事件に対応するために政府は次の基本方針を発表した。①感染者の小集団が次の小集団をつくるのを阻止する。②患者が増え続ける地域では外出に自粛を求める。③大幅に増えた地域では一般医療機関も感染が疑われる人を受け入れる。④症状が軽ければ自宅療養を原則とする、等である。群馬は大丈夫という安全神話は通用しないのだ。(読者に感謝)