人生意気に感ず「新型ウィルス初動のまずさ。想像を超える武漢の混乱。言論の自由の行方」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「新型ウィルス初動のまずさ。想像を超える武漢の混乱。言論の自由の行方」

◇新型コロナウィルスの感染は益々深刻となっている。武漢市は手が付けられない程の惨状らしい。武漢市では日本人と米国人の死者も出ている。中国本土の死者は一日に90人近く増えているようだ。中国政府がコロナウィルスの検出を初めて発表してから9日で一ヶ月が経った。発生源の初動対応のまずさが改めて指摘されている。コロナウィルスによる惨状は政府の公表前から深刻だったと言われるからだ。住民の証言や報道によれば、公表前の昨年12月下旬頃から武漢市の複数の病院で連日数百人の発熱を訴える市民が詰めかけていた。病院内で臨床実習に当たっていた人の証言によれば「院内では患者が多すぎて通路を歩けない状況だった」。この頃、実際はヒトからヒトへの感染があったに違いない。しかし当局はヒトヒトは確認されていないと繰り返したので市民は通常の生活を送っていたと言われる。

◇世界の超大国中国はこの未曾有の新型ウィルスを適切にコントロールする能力がないのではないか。だとすれば中国はアメリカと覇を競う大国と言えないことになる。

 習近平氏は「健康中国の建設を推進しよう」、「健康は人間の全面的な発展を促す必須条件である」、「健康中国の推進は人民に対する党の厳粛な公約である」と訴えた。また、習氏が衛生と健康面に於いて主張する次の点は特に重要である。「我が国は国際的義務の履行、世界的健康ガバナンスの面で国際人道主義と大国としての責任を果たす」、「医療衛生と健康分野で一帯一路沿線諸国との協力を深める」。つまり、世界に対するこれらの公約が今回の新型ウィルスで重要な試練に見舞われたのだ。新型ウィルス問題は一党独裁体制を傷つけかねない意味をもつといえる。

◇武漢市の医師李文亮氏は政府の公表前に新型肺炎を警告していたが7日未明に死亡した。この医師は、デマを流したとの理由で地元警察から処分を受けていたという。李氏は生前、「健全な社会に必要なものは様々な声です。公権力を利用して過度に干渉されるのは同意できません」と言論統制を批判していたと言われる。政府当局は、李氏を処分した警察に対する調査を開始するという。公務員の腐敗の一環として摘発するのだろう。国民の不満に対するガス抜き効果を担うのだろうか。今回の新型ウィルス事件は言論の自由を認めない一党独裁体制の難しさを物語っている。(読者に感謝)