人生意気に感ず「募金集会に見る留学生の心。市長選の大義と田中正造の知行合一」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「募金集会に見る留学生の心。市長選の大義と田中正造の知行合一」

◇1月30日の募金集会は驚きだった。中国人留学生の少女は訴えた。「皆さん、中国は大変です。私は祖国の友人を助けたい。協力して下さい」。いつもは授業でおしゃべりが多く居眠りも目立つのに、満堂水を打ったように静かで、その光景は異常に見えた。全員に小さな袋が渡され、大きな段ボール箱が用意された。集会が終わった時、留学生たちは出口の段ボールに小さな袋を次々に入れた。私はコンビニや町の工場でアルバイトする彼らの姿を想像した。募金の合計は28万4700円であった。世界の若者たちには熱い心があったのだ。私は天安門事件や香港のデモを思った。若者の心にはマグマが眠っている。それはまさかの時、目を醒ますのだ。

私は大勢の留学生を相手に講義する時、いつも怒鳴ってしまう。募金に協力する姿を見て、私は反省した。彼らの心のマグマを動かせない自らの非力を恥じた。

◇日本アカデミーでは職員を対象に、私は毎週水曜日の朝、平和の講義を続けている。1月29日で123回となった。近くは「アンクルトムの小屋」、「田中正造」を話し、現在「新島襄」に入った。私はいつも日本の若者は覇気を失っていると訴えている。幕末の鎖国の時代に国法を破って外国を見ようとした吉田松陰や新島襄の姿には大いに学ぶべきものがある。現在、日本にやってくるアジアの留学生の胸には単に金を求める以上の熱いものがあるに違いない。私は松陰や襄に彼らの姿を重ねた。

◇今日、前橋市長選の火蓋が切られる。5人の候補者が立ち、市長選としては珍しく激戦である。政治の信頼は失われているが、政治の課題は山積している。人口減少、大災害、テロなど日本は正に国難を迎えている。これらを地方が受け止めねばならない。私は山本龍候補の選対事務長を引き受けることになった。選挙運動はもうしないと決めていたが市長の市政に寄せる情熱に押し切られる形で承諾した。市長室には田中正造の肖像が貼られている。田中正造は「知行合一」を命がけで実践した人である。山本龍は東日本大震災の時、ボランティアの先頭に立って草津の温泉を被災地に運んだ。それは「知行合一」を示す光景であった。選挙は戦いであり、その本質はボランティア活動である。戦いには大義が要る。信じたことを実行する知行合一はこの大義である。今日、民主主義が試練に立たされている。(読者に感謝)