人生意気に感ず「79歳。八千草薫の死。聖火ランナー。スマホと読書」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「79歳。八千草薫の死。聖火ランナー。スマホと読書」

◇10月が終わる。昨日はこれまでで最良の誕生日をかみ締めた。朝の「へいわ845」の講義で、冒頭「79歳の誕生日です」と告げると一斉に拍手がおきた。そして「元気です。今朝も水をかぶり走ってきました。4日後のマラソンでは10キロを走ります」と続けた。多くの人から祝いのメッセージを頂き、心温まる誕生会に招待された。台風19号の爪痕は鋭く、多くの人が命を落とした中で申し訳ない気持ちと共に命の尊さを思った。

◇忖度の言葉と共に世間を騒がせた森友学園問題。忘れかけた人も多かったに違いない。検察は夫妻それぞれに懲役7年を求刑した。学校建設費の詐欺容疑である。句の中で「令和のもののふここにあり」などと威勢がいい。国士の風は本物なのか。判決を待つ。

◇八千草薫さん、続いて緒方貞子さんが世を去った。私は八千草薫さんのファンだった。私の中では吉川英治の「お通」と切り離せない。吉川英治は「宮本武蔵」の中で剣の道を厳しく歩む武蔵とそれを追うお通を描いた。天守閣に3年間閉じ込められて武蔵は書を読んだ。天守閣が見える茶屋で働きながらお通は待った。再会を果たしたが、お通が仕度をしている間に武蔵は橋の欄干に決意の文字を刻み去ってしまう。それを追うお通。武蔵を追うお通を演じる八千草薫。お通の姿は私の胸に理想の女性像として刻まれた。がんを患い遺品として一つ一つを「これはあの人に」と整理する姿が先日の週刊誌で報じられていた。88歳だった。

◇聖火ランナー44人の候補者が決定したらしい。倍率は130倍である。私も応募したが針の穴を通るような厳しさは絶望的だ。推薦人である元ハンセン病患者93歳の藤田三四郎さんはこのところ体力が急に落ちてきた。三四郎さんの思いを担って聖火を掲げて走ることで三四郎さんを力づけられればという願いがある。

◇文化庁が読書とスマホに関する重要な調査を公表した。スマホの普及が読書量減少の理由になっているという。電車に乗れば横一列の乗客のほとんどがスマホを操作している。その光景は異様である。調査では特に若者についてスマホに時間をとられ読書しない傾向が著しいという。本を読まないことは心の貧しさに通じる。スマホという機器によって人間が器械化されていく現象が現代に現われている。これは人間の危機であり国家の危機だと思う。

◇高齢者運転に限定免許の時代が。安全運転サポート車に私も乗ることになる。(読者に感謝)