人生意気に感ず「唖然とする学校の実態、教育界は無力なのか。街道を走りぬける涼風は女子駅伝」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「唖然とする学校の実態、教育界は無力なのか。街道を走りぬける涼風は女子駅伝」

◇学校で信じ難い変化が起きているようだ。いじめ、不登校、暴力行為など。昨今の異常気象のような異変を感じる。文科省及び本県教委の調査を見てそう思う。

 文科省の調査ではいじめは過去最多で、およそ54万4千件。「重大事態」に当たるものも最多であった。この全体像が縮小したように本県の実態も深刻である。これは被害者の立場に立って積極的に実態把握に努めた結果と言われるがそれだけではなく何か大きな変化が生じていることを痛感する。

◇文科省の調査では暴力と不登校が急増しているとのことであるが不気味さを感じる。小中高校の暴力行為は前年度比15%増で特に小学校低学年の増加が著しい。原因として社会的背景があるに違いない。ある校長は「親も子もスマホを手放さず、会話が減ったこと」を挙げる。いつも器械相手で人間相手の対話が減って口喧嘩もできなくなったというのだろうか。またある教師は「どうしたら怪我をするか分からない子がいる」と語る。

 よく今の子は喧嘩の仕方を知らないと言われる。私の子どもの頃は口喧嘩も取っ組み合いも日常茶飯事だった。そういう中で手加減とか仲直りの仕方も学んできた。このような体験は大人になっても大変役にたっていることを感じる。逆に今の子は喧嘩の仕方と仲直りの方法も分からずに大人になり、そして社会人になる。教育とは何か、家庭、地域、学校はそれぞれの役割がある筈でそれを果たすためには連携すべきであるが現実はバラバラである。

◇解決のために何から手をつけたらよいか分からない状態である。長いこと道徳教育が叫ばれているが、文科省の今回の調査結果はそれが効果を生んでいないことを物語る。やれることからやるとすれば、教師が毅然とした態度を示すことだ。それには教師を支える父母やPTAの存在と役割が重要である。

 神戸いじめ教師事件は日本中を唖然とさせた。こともあろうに4人の先輩教師が若い教師にリンチのようないじめを行い、この被害教師は遺書を書いたと伝えられる。この時の校長やPTAが腰抜けと言われても仕方がない。いじめの手本を見せているようなものである。今回の調査を踏まえて、文科省は学校の現場に非常事態宣言を出すくらいの覚悟を示すべきである。

◇実業団女子駅伝の必死に走る少女たちの姿に感動を受けた。一陣の涼風が街道を走り抜けていく。大きく引き離されながら美しさでは負けないとばかりの姿もあった。(読者に感謝)