人生意気に感ず「関電の不正義に怒り。原発事故の人災性。人権の碑に向かう」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「関電の不正義に怒り。原発事故の人災性。人権の碑に向かう」

◇関西電力役員の記者会見は衝撃であった。会見は、高浜原発立地の高浜町の故元助役から驚くべき高額の金品を受領していた事実を明らかにした。受領者20名のうち二人の受領額はそれぞれ1億円を超える。会見で、私は元助役の性格の特異性を挙げている点が気になった。「暴言や恫喝で金品の拒否や返却が難しかった」と語ったのだ。「死人に口なし」の感を抱いた。「原発マネー還流疑惑」の声が高くなっている。提供されたものは、現金、小判、金貨、スーツの仕立券などが挙げられている。原発に関して最小限の理念を信じていた人々は次元の低い週刊誌的レベルの事実に怒りと驚きを感じているだろう。これらの資金の提供元の建設会社は膨大な原発関連事業を受注していた。

◇この事件は原発に関する国民の疑惑を一挙にふくらませるに違いない。最近東京地裁は東京電力旧経営陣3人に無罪の判決を下した。刑事事件の裁判に於いて有罪の認定は慎重でなければならないことは分かるが、それにしてもこの判決に対し「正義に反する」と感じた人は多かった筈だ。担当する裁判官によって結論が異なってしまうことは許されないと素朴な感情を抱いてしまう。この事件が東京地裁判決の前に出たら判決に影響を与えたのではないかという声が私の周辺から聞こえた。なお、この判決に対しては「著しく正義に反する」として控訴がなされた。

◇前記の原発マネー還流疑惑とは「電気料金を原資とする工事費の一部が経営陣らに還流していたのではないか」という疑いである。信じたくないが、今回の事件はこの疑惑を深めることになった。原発マネーの闇は深まった。噂は他の原発でも指摘されているから、今回の事件はそれらに波及するだろう。地元の「吉田開発」のこれからの動向には大いに興味が湧く。

◇福島原発の過酷な事故は発生以来8年半が経過したが未だ「終息」しない。私は独立検証委員会の調査検証報告書を読んだが、そこでの痛烈な指摘「人災だ」を今改めてリアルに受け止めている。終息はしないが人々の胸中の衝撃度は薄れていく。最大の教訓として生かさねばならない。

◇今日、栗生楽泉園に向かう。11月5日の「人権の碑」除幕式の準備で業者と現場で打合せをする。途中、八ツ場の試験湛水の状況も見たい。それは歴史の歯車の動く姿である。(読者に感謝)