人生意気に感ず「豚コレラの戦場になった。山奥の私の原点に立つ。千葉の災害に学ぶ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「豚コレラの戦場になった。山奥の私の原点に立つ。千葉の災害に学ぶ」

◇埼玉県小鹿野町の養豚場で新たな豚コレラが発生した。全1,118頭が殺処分になる。隣県の出来事に本県は水際対策で追われている。

 山本前橋市長等が山本知事を訪れ対策につき要望書を提出した。群馬県で発生となればもっと大きな衝撃が県内に走るに違いない。私は実質的に県内でも発生している状況だと思う。小鹿野町は群馬県南部と隣接している。行政的な県境は豚コレラやイノシシにとって意味がない。それは放射能の動きと似ている。群馬県は原発のない県として安心している向きがあるが県境ラインで隔てられた新潟県と福島県に原発は存在する。私は県議会議員の時、原発県の自覚を持つべきだと発言したが、今回の豚コレラについても同様な状況があるのだ。

 県南部の藤岡市では約2,500頭を買う養豚業者がいる。また、私が住む赤城南面地域には80カ所もの養豚場が集中する。既に豚コレラの戦場が広がっていると考えて対策をたてねばならない。

◇台風15号による千葉県の被害は未だおさまらない。この実態は何を物語るのか。今後、異常気象が頻発する中で、どこでもが予想しなければならない事態なのだ。私たちの生活は風速50mの風にはひとたまりもない。それによって停電が生ずれば日常生活が壊滅する。千葉で今起きていることは明日の我が事なのである。「群馬は大丈夫」という安全神話に対する警鐘なのである。

◇17日、時間を見つけて旧宮城村の最奥地のどん詰まりの谷に入った。私が5歳の時住んだ掘立小屋の跡地は現在不思議なご縁で結ばれる茂木源吉さんの所有になっている。茂木さんに案内されてその地に立った時、私は息をのむ思いであった。70年以上の歳月が甦った。小さなカニが群れていたきれいな小川がそのままに音を立てて流れている。強風の夜、母と抱き合い、まわりの物の怪を想像して怯えた私であった。杉木立に囲まれた空間は正に私の人生の原点であった。私は今月26日「元気21」で満州を語る。日本の侵略政策が逆転した時多くの開拓民の人たちは地獄に投げ込まれた。目を閉じると私の開墾生活と満州の悲劇が重なる。力を入れて講演しようと決意した。

◇この日、私は「大崎つりぼり」に寄って、先日亡くなった主人に線香をあげた。私とは心が通う仲で、イノシシ狩りの名人であった。イノシシたちは豚コレラという新たな敵を迎えている。(読者に感謝)