人生意気に感ず「香港のデモと民主主義。聖火ランナー締め切る。大災害の時代だ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「香港のデモと民主主義。聖火ランナー締め切る。大災害の時代だ」

◇香港のデモに大きな変化が現われた。私の目には民主主義を求める動きが一定の勝利を得た姿に見える。香港政府トップが逃亡犯条例の撤回を発表したのだ。香港隣接地に多数の武装勢力を集め民衆を威圧した状況下での成果である。私は30年前の天安門事件を思い出していた。集結した武装勢力は天安門広場で民衆を踏みにじったのと同様な国家権力であった。そして、民主勢力、デモ隊の要求はまだまだ達成されていない。つまり警察の暴力の問題、普通選挙の実現などはまだ見通しが出来ていないのだ。若者のやり過ぎを批判する声もある。習近平氏はテロに近いと指摘した。しかし、若者の過激な行動がなければ事態はここまで進展しなかったに違いない。

◇昨日、ホテルのロビーである勉強会を終えた後のグループと話す機会を得た。何か一言と乞われて人権の話をした。その中で、デモは表現の自由を実現する重要な手段であることに触れたら、「香港のデモをどう思いますか」と質問が出たので、私は自分の考えを語った。私の話は発展して日本の学生運動にも及んだ。日本の大学にはかつての活気はない。これは現代の若者に社会の不正義を怒る気概がないことを示すものである。先日、サザエさんを読んでいたら風呂に入っているラーメン屋のおじさんが「うちは学生運動をやった東大生は雇わない」という一コマがあった。東大紛争がたけなわな頃の漫画である。

◇聖火ランナーの応募は驚異的である。8月末に締め切られたが22人の枠に2,800人以上、なんと120倍超。この応募者の中には私もカウントされている。これではとても見込みはないなと思った。聖火を握る時、私は79歳である。走ることは生きることという信念で毎日走っている私は高齢社会の高齢者を代表し、また「人権の碑」に取り組んでいる立場から差別や偏見と闘う意志で応募した。元ハンセン病患者の藤田三四郎さんは「私たちの代表として走って下さい」と推薦人になってくれた。果報は寝て待てという気持ちで発表をまとう。

◇バハマを襲ったハリケーンの凄さはこの世のものとは思えない。壊滅的な爪痕を残した。地球が狂い始めたと思えてならない。今、西日本を頻繁におそっている異常降雨と無関係ではない。9月1日の災害の日に私は96年前の関東大震災、そして8年前の東日本大震災を思った。災害の時代の新たな幕開けに備える時だ。(読者に感謝)