人生意気に感ず「迫る五輪は累卵の危うきに。米中交渉の虚実」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「迫る五輪は累卵の危うきに。米中交渉の虚実」

◇五輪チケット申し込みが今日から始まる。振り返ると時の経過は速いものだ。東京五輪決定の時はまだ先の話と受け止めたが、チケットの申し込み開始の報道に五輪が急に目前に迫った感を受ける。一般チケットの最高価格は開会式が30万円、競技の最高価格は男子100m決勝などが13万円といわれる。申込みは28日まで受け付け、6月20日に結果が発表される。6月20日の状況は今回の五輪の人気などを占う一つの要素となるだろう。

 五輪が近づくにつけ、大丈夫だろうかという不安が募る。前回の東京五輪は昭和39年だった。五輪はその時の社会状況の下で行われ、社会に大きな影響を与え社会を変えもする。前回は東海道新幹線の開通をはじめ、日本社会を大きく変え敗戦から立ち上がった日本が世界の先進国に仲間入りしたことを世界に示すことになった。あれから55年、世の中は驚く程変わった。新たな不安要素の中で行われる東京五輪は成功裏に終わることができるか私は不安でならない。未曾有の人が世界から押し寄せる上に、大災害とテロの危険がつきまとうからだ。首都直下型や南海トラフ型の巨大地震の足音は不気味に確実に近づいている。そして、イスラム過激派のテロである。テロ分子とすれば、東京五輪こそ絶好のターゲットである。専門家は防ぎようがないと言っている。神に祈るばかりであるが、現実を考えるなら神頼みであってはならない。日本の真の国力が試されているのだ。群馬の役割は実に大きいと言わざるを得ない。

◇米中の通商交渉の状況に世界が振り回されている。トランプ大統領は中国からの輸入品に高額の追加関税を課すことを表明。その一言によって世界の株価が大きく揺れる。アメリカが業を煮やす点の一つは「産業補助金政策」である。貿易は自由競争に立脚するがそれは公正な競争でなければならない。ところが中国は輸出を促進するために国が企業に多くの補助金を出している。これは市場の競争原理をゆがめるというのだ。世界第二の経済大国には世界のルールを守る義務がある。しかし、アメリカの追加関税も現実を無視した感が。

 この原稿を書いているのは9日午前3時。今日から始まる貿易協議に中国は劉鶴副首相が参加すると発表した。これは中国の譲歩の姿勢を示すものかも知れない。北朝鮮のミサイル発射も含め腹の探り合い合戦が行われている。虚が現実を動かしていく恐怖を感じる。(読者に感謝)