人生意気に感ず「シベリア女性抑留者の新たな資料。近づく大地震」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「シベリア女性抑留者の新たな資料。近づく大地震」

◇シベリア抑留に関し女性抑留者の名簿が発見され注目を集めている。資料はモスクワの公文書館にあった。私は平成17年、シベリア強制抑留に関し「望郷の叫び」を書き上毛新聞から出版した。前年2名の元抑留者と共にシベリアの強制収容所跡地等を訪ねて取材した。前橋市出身の元抑留者のSさんは、夏草が繁る中で「俺だけ帰って悪かった」と号泣した。Sさんの前には「日本人よ静かに眠れ」と書かれた白い墓標が建っていた。Sさんは数年前に亡くなり、私はこの光景を胸に描きながら弔辞を読んだ。

 私はハバロフスクの国立文書館で貴重な資料を手にすることが出来た。「スターリン大元師への感謝状」である。帰りたい一心でスターリンを歯が浮くような言葉で讃え、逆に日本を強盗とおとしめた文章である。自虐の極致、私は奴隷の心だと思った。この文書はいくつかの好運が重なり、そのコピーを得ることが出来た。上層部の判断を仰ぎ、中村紀雄が国外に持ち出すことを許可するという印が押された。私はこの資料を元に、一つの書を書いた。この「望郷の叫び」は多くの人に読まれ、現在靖国神社の文庫に永久保存となっている。

◇この書を書く為に多くの資料にあたったが女性に関するものはなかった。敗戦の混乱の中で特に地獄を見るのは女性である。ソ連兵の侵入により多くの満州移民の女性が死線をさまよった姿を私は「炎の山河」の中で描いた。今回発見された資料は強制抑留の事実を正しく伝える上で貴重である。私の著書を含め多くは男性に関する事実を書いている。

◇21日夜、北海道で強い地震があった。厚真町で震度6弱を記録。これは何を意味するのであろうか。日本各地で頻繁に起きる大きな地震に私たちは慣れっこになっている。しかし、深い地下では確実に何かが動いているに違いない。今度の地震もその警鐘と捉えるべきだと思う。古来、ナマズの変化が伝えられるが、自然界の動物は人間より遥かに敏感に地中のサインをキャッチする。各地で深海魚の異変などが伝えられている。「災害は忘れた頃にやってくる」と諺はいうが、忘れなくても感覚が麻痺して心が油断した頃に、それは必ずやってくる。平成が終わる。平成は災害の時代であった。阪神、東日本、九州熊本等。その次なる大地震が新元号と共に来るのではないか。(読者に感謝)