人生意気に感ず「草津の噴火。ニューギニアの地震。赤城南麓の大地震」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「草津の噴火。ニューギニアの地震。赤城南麓の大地震」

◇草津町は火山噴火の危険予測地図(ハザードマップ)を新年度に作成する。最近の白根山及び本白根山の活動状況に備え町民や観光客に役立ててもらうためだ。多くの県民が県内屈指の観光地草津温泉に声援を送っているが、風評被害を抑える最良の策はこうした町の対策である。
◇日本列島が活発化していることを身近に感じる。九州の新燃岳の活発な動きが伝えられている。噴煙が立ち上がる状況が九州の火山群一斉蜂起の狼煙のように感じられたが、昨日あたりの様は爆発的噴火となった。狼煙の激しさは何を物語るのか。
◇火山や地震は地球的規模で活発化している。先月26日、パプアニューギニアで大地震が起きた。かつて慰霊でこの地を訪れ、「今見る地獄の戦場」を書いた。私は、地上最後の秘境の惨状を想像して心配である。あの時は、ラバウルの火山が噴火した直後で、かつての戦場は灰の中にゼロ戦の残骸を晒していた。
 今回の地震はニューギニア内部で起き、死者は少なくも67人、家屋倒壊などによる避難は17,000人にのぼるという。恐らく報じられる以上の被害が出ているに違いない。ニューギニアの生き残りの岩田亀作さんの心中を想像している。もう100歳に手が届く岩田さんはダンピール海峡やサラワケットの山脈を思い描いているだろう。全滅の海、死体が埋めた絶壁が災害を通してこの私にも近くに感じられる。
◇上毛の「視点」に1200年前の地震のことが寄せられている。西暦818年の弘仁の大地震のことで「類聚国史」に詳しく記されている。嵯峨天皇は「自分の不徳の致すところ」と述べ「租」や「調」の免除などを命じている。昔、大地震は政治の乱れに対する天の戒めと考えられた。天皇が「不徳」を口にするのは、このことを意味する。こういう人々の心理は現代人にも受け継がれているから、最近の火山や地震の状況を今日の政治と結びつけて不安に感じる人は多いに違いない。
◇弘仁の大地震は1200年前だが自然の動きとしては最近ともいえるのだ。私はこの「類聚国史」のことを県会議員の頃よく警鐘として取り上げた。赤城山は静かだが歴とした活火山なのだ。休火山と誤解している人もまだ多い。群馬は大丈夫という安全神話に胡座をかく人々に警鐘として記したい。(読者に感謝)