人生意気に感ず「ながら運転の罰則強化。刑務所内の認知症。へいわの紙芝居を」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ながら運転の罰則強化。刑務所内の認知症。へいわの紙芝居を」

◇携帯などの「ながら運転」の罰則が強化される。近く道交法改正が行われる。高齢運転者の事故が増加していることも背景にある。携帯電話使用が原因の事故は23年に1575件であったが28年には2628件となった。

 改正法案では、携帯電話などを操作して交通の危険を生じさせた場合の罰則について、現状の「3か月以下の懲役または5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」に引き上げる。

◇また、非常に重要な改正点がある。「ながら運転」の反則につき、「交通反則通告制度」の対象から除外することだ。反則金を納付すれば刑事訴追されないというわけにいかなくなる。業務上傷害罪という刑法上の前科につながることになる。「叙勲」などを考える高齢者には大変重大なことである。

 交通死亡事故のうち75歳以上の運転者による割合は平成18年の7.4%が28年には13.5%と高まった。高齢社会の進展と共に今や自動車の交通事故は日常茶飯事の軽い問題ではなくなった。かつて、車社会の初めの頃、車は走る凶器と言われた。この表現はいつしか私語となったと思われたが、新しく重大な意味をもって甦ったと言わざるを得ない。

◇刑務所にも高齢化の深刻な波が押し寄せている。刑務所が高齢者であふれていることはかねてより言われていたことであるが、この高齢者に認知症が多いとなれば行刑上の重大な問題が生ずる。刑務所は今この問題に直面している。刑務所の役割は受刑者を懲らしめるだけでなく、矯正、つまり改善に重点があるからである。認知症の受刑者を一般の受刑者と同様に処遇したのでは矯正の効果は望めない。

 高齢受刑者の1割超に認知症の疑いがあると言われる。法務省はその対策として新年度から入所する60歳以上の受刑者に認知症の検査を義務付けることになった。入所時に60歳以上の者は認知症の受検、診療を受ける。全国の主要8刑務所で行われる。私は昨年、自動車教習所で認知症検査を受けたが、試験ということで震えているお婆さんがいた。あんな光景が刑務所で実現されるのか。刑務所も時代の波の中で様変わりしていくのだと思う。

◇今日、日本アカデミーで新しい部門「日本へいわ学院」の開校式が行われる。私は名誉学院長だが、多くの留学生に特別に「へいわ紙芝居」を行う。国際化を支えるものは平和であることを教える。(読者に感謝)