人生意気に感ず「軽井沢バス事故の問うもの。都議選の行方。90歳の再審」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「軽井沢バス事故の問うもの。都議選の行方。90歳の再審」

◇昨年の軽井沢バス事故に関して27日、長野県警はバス会社社長等を書類送検した。深夜、大学生等15人が死亡した。私は、小説「死の川を越えて」の取材で草津方面へ行く時、時々ここを通る。

 

 国道18号碓氷バイパスの事故現場はその後も花がたむけられ、ガードレールの状況は事故の衝撃度を語っていた。運転技術に習熟しない運転手は96キロでガードレールをなぎ倒し大型バスを5mの崖下に落下させた。

 

 昼間の妙義山は絶景である。そこを過ぎて道路はくねくねとして下り坂である。深夜のスキー客は夢の中であった。死亡した運転手、バス会社の社長、運行管理者だった人の3人が業務上過失致傷容疑で起訴されることになる。

 

◇この事故は、今日の社会状況に於いて多くのことを問いかけることになった。今日、世を挙げてレジャーの時代である。比較的少ない資本で容易に始められる運行会社は限りなく生まれ、違反と事故は後を絶たない。外国人が観光で押し寄せる時代である。陸上だけでなく、空にも海にも同様の危険が満ちている。国交省の責任は大きい。業者に人命尊重を徹底させ、そのために法令を遵守させることだ。

 

 今月10日、東名高速道の観光バスの事故では乗客がシートベルトを着用していたため死者は出なかった。

 

◇都議選の行方が大いに気になる。一強におごると批判されている自民党、そして安倍政権への影響は大きいに違いない。自民党が都議選で破れ、安倍政権が出直しを迫られるのは止むを得ないのではないか。豊田議員の暴言、暴行問題があったばかりなのに、今度は稲田防衛相が都議選の応援演説で「自衛隊としてお願い」の軽率な失言をした。

 

 防衛大臣の存在感は、命をかけて国民を守る自衛隊のトップとしていかにも軽い。安倍首相の任命責任は大きい。安倍首相が軽く評価される一つの重要な要素である。安倍首相は日本の運命を左右する重要な役割を担っているのに、足下の穴ぼこや石ころに足をとられそうだ。

 

◇90歳の原口さんの殺人罪に鹿児島地裁は再審開始決定を認めた。物証が乏しく、有罪の決め手になったのは親族らの自白。自白した親族は知的能力に問題がある。この自白の問題性を示したのが心理学鑑定書。自白を誘導した捜査機関の責任は重い。(読者に感謝)