人生意気に感ず「北の挑発と戦争の危機。憲法9条と自衛隊。日本人の自殺」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「北の挑発と戦争の危機。憲法9条と自衛隊。日本人の自殺」

◇一市民の感覚として戦争の危険が高まっている。北朝鮮は29日、日本における米軍基地以外も攻撃対象にすると警告した。

 

 29日、北は日本の排他的経済水域内にミサイルを落下させた。今年になり12発目の弾道ミサイル発射である。平和ぼけと言われる日本人もさすがに危機感を持ち始めている。

 

 しかし、その危機感は薄いように見える。このように頻繁に繰り返される中で、慣れっこになっていく恐れがある。北はアメリカが攻撃しないことを見透かして「ここまでは大丈夫」と「計算」してミサイルを打っている可能性がある。異常な緊張の中で、その「計算」を誤る可能性は高いのではないか。計算を誤らせる要素は核を持つことへの過信だと思う。この過信に加え、独裁者金正恩にブレーキをかける力が欠如していることが大きい。

 

 私たちはこのような狂気の隣国が振りかざした核の下で幻の平和を享受している。戦争を知る世代と知らない世代では、この危機感に大きな違いがあるのではないか。

 

 私は昭和15年生まれで、B29の爆撃の下で防空壕に逃げ込んだこと、20年8月5日の前橋大空襲の火の海の光景、戦後の飢餓線上の苦しみを体験している。あの体験とその後の人生経験から、平和は戦争反対を叫ぶだけでは実現できないと信じている。戦争反対は国を守ることと同義である。

 

◇憲法9条に関する改憲問題が盛り上がっている。その1項、2項を素直に読めば自衛隊の存在がこの憲法の規定と食い違っていることは明らかである。憲法学者の多くは自衛隊を違憲と見ている。憲法で権威づけされない状態で自衛隊員が国民の命を守るという使命感を持つことは難しい。

 

 今日の北朝鮮の脅威の下で、自衛隊の使命を災害対策第一と考える人は少なくなっているのではないか。自衛隊は壮大な装備を備えた実質的には軍隊である。私は9条を改正し、平和憲法に立脚した自衛権を行使する存在として自衛隊を明記すべきだと思う。

 

◇日本の自殺率はワースト6位とか。日本の自殺者は減少を続けているのに世界的に高率なのはなぜか。私が議員の時代は長く3万人台であった。日本の自殺者の中味も気になる。若者が多く、また女性の自殺率が特に高い。南米視察の時、貧しい国の自殺は少ないことを感じた。物の豊かさは心を貧しくし弱くするのか。(読者に感謝)