人生意気に感ず「中国大使館で植樹。宥座の器も。カールビンソンの動きと中国」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「中国大使館で植樹。宥座の器も。カールビンソンの動きと中国」

◇中国大使館の中庭に見事な五葉松が植えられた。18日早朝、群馬県日中友好協会の一行はバスで大使館に向かった。大使館で合流する人を含め総勢27名。程大使、福田元総理、私が根本に土を寄せる儀式を行った。傍らには、「国交正常化45周年記念、群馬日中友好協会寄贈」と書かれた標示板が立てられた。前日の予報は外れて、うだるような真夏日。特別な一画に植えられた山梅提供樹齢70年の松は降り注ぐ陽光の下で何かを語っているように見受けられた。

 

◇パーティでは福田元総理、程大使と私が挨拶。「私は、群馬日中友好協会は嵐の中に船出しましたが、民間の交流が国家間の交流の基礎となることも学ぶことが出来ました。この五葉松が日中の絆を一層強めることを願います」と話した。

 

◇実はこの日のパーティ会場では、もう一つ貴重な物の寄贈式が行われた。現代の名工、群日中の会員針生清司さんの「宥座(ゆうざ)の器」である。孔子がこれによって中庸の徳を教えたとされる「器」は本家の中国には存在しない。針生さんが十年の歳月と心血を注いで実現された。二千数百年の時空を超えて甦った宥座の器は、欲望に押し流される現代人の心に語りかける。「過ぎたるは及ばざるが如し」と。

 

 程大使が実演した。鎖につられた銅(あかがね)の壺に大使は柄杓ですくった水を注ぐ。傾いていた壺は8分目で真っすぐの姿になり、それ以上入れると壺は口を下に向けて中の水を吐き出してしまった。どっと起こる歓声。人々はそれぞれの立場で教訓を受け取ったに違いない。大使館の入口を固める警視庁の警備は昨年より厳しく感じられた。私たちは現実の世界に戻ったことを意識しつつ大使館を後にした。

 

◇大使館に植えた五葉松は太田市の造園業山梅の提供である。会長の山田忠雄氏は群馬県日中友好協会の理事。日本庭園を構成する樹木は日本の伝統文化である。山梅は中国への樹木輸出を進めようとしている。文化と結びついたビジネスが進むことは日中両国の真の交流にとって良いことだ。群日中は今後この分野の経済交流が進むことを願っている。

 

◇空母カールビンソンは、北の状況をにらみながらまだインドネシア海域に。中国の必死の努力を尊重する姿勢に違いない。北の人民軍創建85周年が25日。この頃、日本海に到着という。(読者に感謝)